CINC CapitalはCINC（証券コード：4378）のグループ会社です。
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- 公開日2025.09.17
長野県のM&Aや事業承継の動向は？事例や信頼できる相談先/M&Aを進める時の注意点を解説
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近年、企業の後継者不足や経営者の高齢化が全国的に課題となるなか、長野県でも事業の将来に不安を抱える経営者が多くなっています。
そうしたなかで注目を集めているのが、第三者に会社の経営権を引き継ぐ「M&A（エムアンドエー）」という手法です。
M&Aとは、他の企業や個人に自社の株式や事業の一部・全部を譲渡することで、事業を継続させながら新たな成長の道を開く取り組みです。
本記事では、長野県におけるM&Aや事業承継の最新動向、実際の事例、信頼できる相談先、そしてM&Aを進めるうえでの注意点までわかりやすく解説します。
今後の経営の選択肢としてM&Aを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
長野県のM&Aや事業承継の最新動向【2025年】
少子高齢化が進む長野県では、中小企業の後継者不在が引き続き深刻な課題となっており、M&Aや第三者承継への関心が高まっています。
まずは、長野県のM&A・事業承継の最新動向をご紹介します。
後継者不在率は全国平均並みだが依然高水準
「株式会社帝国データバンク」の調査によると、2024年の長野県企業における後継者不在率は51.9％となっています。
過去4年間は改善傾向にあるものの、改善幅は鈍化しており、経営者の高齢化による事業承継の中断・撤回が珍しくありません。
高齢経営者では承継計画が途中で頓挫するリスクが高いため、早期の対策が重要です。
後継者不在や人手不足に悩む中小企業が多いことから、M&Aのニーズが高まっています。
【出典】株式会社帝国データバンク「長野県「後継者不在率」動向調査（2024年）」
休廃業・解散件数は過去最多を更新
同じく「株式会社帝国データバンク」によれば、2024年に長野県で休廃業・解散した企業は1,150件です。
前年比25.3％増となり、2016年以降で最多となりました。
雇用面でも、約1,100人の正社員が職を失ったとみられ、地域経済への影響が懸念されます。
行政も支援体制の強化を図っており、M&A・事業承継を後押しする環境整備が進行中です。
【出典】株式会社帝国データバンク「長野県企業「休廃業・解散」動向調査（2024年）」
長野県でM&Aや事業承継の相談どこにする？
長野県でM&Aや事業承継を進める際は、信頼できる相談先を見極めることが重要です。
県内では公的支援や金融機関のサポートも活発であり、多様な選択肢があります。
ここでは、長野県で利用できる主な相談手段を3つご紹介します。
M&A仲介会社に相談する
長野県の中小企業は製造業や観光関連産業など幅広い業種が点在しており、自社に合った相手先を見つけるには専門的な知見とネットワークが欠かせません。
M&A仲介会社に相談すれば、企業評価や交渉、スキーム構築などをトータルでサポートしてもらえます。
また、仲介会社はそれぞれ独自のネットワークを有しているため、幅広い候補の中から自社の条件に合った最適な取引相手を見つけやすいという強みがあります。
金融機関や公的機関を利用する
長野県では地方銀行や信用金庫を中心に、事業承継支援の取り組みが進んでいます。
長年の取引関係を活かした親身な相談が期待でき、事業承継ローンやM&Aに関するマッチング機能など、多角的な支援を受けることが可能です。
また、長野県内の公的機関も、中小企業のM&A・事業承継相談に対応しています。
個人事業主の相談にも応じているため、地域密着型の支援を求める方に適しています。
M&Aマッチングサイトで探す
近年では、インターネットを通じて事業承継の相手を見つけられるM&Aマッチングサイトが普及しています。
地域・業種・企業規模などの条件で検索でき、気軽に候補先の情報収集ができる点が魅力です。
長野県の事業者にとっても、県内外の企業との広域なマッチングが可能となり、選択肢が大きく広がります。
長野県で信頼できるM&A・事業承継の相談先一覧
長野県でM&Aや事業承継を進める際には、地域に根差した支援機関を活用することが大切です。
ここでは、長野県内で信頼できる主な相談先を紹介します。
長野県事業承継・引継ぎ支援センター
中小企業庁の委託を受けて運営されている公的機関で、県内の中小企業の円滑な事業承継をサポートしています。
事業承継計画の策定やM&Aマッチング支援、親族内・第三者承継など、幅広いケースに対応しており、初回相談は無料です。
公正中立な立場からの助言が受けられるため、初めての方にもおすすめできます。
長野商工会議所
長野商工会議所では、会員企業を中心に事業承継に関する相談や、専門家の紹介、支援施策の案内などを行っています。
地元密着の視点で中小企業の実情に応じた対応が可能で、事業承継補助金の活用支援など、行政と連携した取り組みも特徴です。
【参考】長野商工会議所
CINC Capital
CINC Capitalは、中小企業のM&A支援に特化した仲介会社で、企業ごとの事情に寄り添った丁寧な対応と、高い専門性が強みです。
独自のネットワークを活かし、全国から買い手・売り手を幅広くマッチングできるため、長野県内の企業であっても理想的な相手先と出会える可能性が広がります。
仲介手数料は株価レーマン方式を採用しており、コスト面でも安心して相談できます。
※譲渡企業様に限ります。
【参考】CINC Capital
長野県のM&Aや事業承継の事例
長野県のM&A事例をご紹介します。自社のM&A検討時の参考にしてみましょう。
株式会社シーズメンによる株式会社ミヤマのM&A
株式会社シーズメン（現 スターシーズ株式会社）は、2024年8月に長野県上田市の株式会社ミヤマの全株式を取得し、子会社化しました。
ミヤマは1990年設立以来30年以上にわたり、清掃・設備管理・環境衛生管理・消防設備保守などの総合ビルメンテナンス事業を展開し、地域で安定した営業基盤を築いてきました。
シーズメンは衣料品小売を主力としていますが、外部環境の影響を受けやすい業態であることから、収益の安定化を目的に新規事業の拡充を模索していました。
今回のM&Aにより、景気や消費動向に左右されにくいビルメンテナンス事業を取り込み、事業ポートフォリオの分散と安定収益基盤の確立を狙います。
ミヤマは大規模な投資を必要とせず資金効率も高いため、グループの収益性向上に資することが期待されます。
小売企業による異業種進出型M&Aの好例といえます。
【出典】株式会社シーズメン「株式会社ミヤマの株式取得（子会社化）に関するお知らせ」
株式会社八十二銀行による株式会社長野銀行のM&A
八十二銀行は、2023年6月1日付で長野銀行の全株式を取得し、完全子会社化する形で経営統合を実施しました。
本統合は、2025年度を目途とした合併に向けた第一段階と位置付けられています。
両行は今後、営業や融資における「共創プロジェクト」を通じてノウハウやネットワークを融合させ、事業承継・M&A支援や経営改善支援など法人向けサービスを強化する方針です。
また、店舗統廃合やシステム統合を通じたコスト削減とともに、相続相談拠点など新機能を備えた店舗展開を検討し、利便性を高める施策も進めます。
さらに、ATM手数料無料化や優遇措置など顧客サービス改善にも取り組む計画です。
地方銀行同士の統合は競争力強化や収益基盤の安定化を目的とするケースが多く、本件も地域密着型金融の高度化と持続可能な成長を目指した動きといえます。
【出典】株式会社八十二銀行「株式会社長野銀行との経営統合について」
株式会社守谷商会による未来ネットワーク株式会社のM&A
守谷商会は、2024年11月にユニットハウス事業を手がける未来ネットワーク株式会社の全株式を取得し、完全子会社化することを発表しました。
未来ネットワークは、長野県佐久市に拠点を置き、1984年の創業以来、ユニットハウスの製造・設計・企画・技術コンサルタント事業を展開してきた企業です。
今回のM&Aは、守谷商会が総合建設業として、事業環境の変化や多様化する顧客ニーズに対応するため、新たな商品ラインアップをグループに加えることが目的です。
未来ネットワークが持つユニットハウス事業のノウハウを取り込むことで、守谷商会が抱える事業課題の解決を目指します。
今後、未来ネットワークをグループに迎え入れることで、守谷商会は事業基盤をさらに強化し、顧客への対応力を向上させることで、持続的な成長を実現していくことが期待されます。
【出典】株式会社守谷商会「未来ネットワーク株式会社の株式取得（子会社化）に関するお知らせ」
M&Aや事業承継を進めるときの注意点
長野県でM&Aや事業承継を進める際には、地域特性や産業構造を理解したうえ上で、慎重に進めることが求められます。
成功へ向けていくつかのポイントを確認しておきましょう。
早めに準備を始める
事業承継やM&Aは、短期間で完了するものではありません。
特に長野県では製造業や農業などの専門性の高い業種が多いため、引き継ぎに時間を要する可能性が高いといえます。
後継者探しや社内体制の見直しなどを含めて、3～5年程度の準備期間を設けることが理想的です。
地域や業種に応じた戦略を立てる
長野県は諏訪地域の製造業、北信の観光業、南信の農業関連ビジネスなど、地域ごとに主力産業が異なります。
そのため、自社の業種や地域特性に適した承継先や買収先を選定する必要があります。
例えば、技術や人材の引き継ぎが重視される製造業では、業界理解のある買い手を選ぶことが重要です。
従業員や取引先への配慮を怠らない
M&Aのプロセスが進行するなかで、従業員や取引先に対して十分な配慮を行わなければ、信頼関係の崩壊や業務への影響を招く可能性があります。
地元企業との結びつきが強い長野県では、関係各所への誠実な説明と丁寧な対応が、承継後の安定した経営に直結するため注意しましょう。
適切な専門家に相談する
M&Aでは法務・税務・財務・人事といった多くの分野の知識が求められます。
その際は、長野県の産業構造や商習慣に精通し、地域に根差した支援ができる専門家に相談することで、スムーズかつ納得のいくM&Aが実現できます。
実績のあるM&A仲介会社やアドバイザーをパートナーに選ぶことが、成功への大きな一歩となります。
M&Aや事業承継を検討する際に知っておきたい基礎知識
M&Aや事業承継を検討する際に、多くの方が抱く基本的な疑問について、一問一答形式で簡潔に解説します。
詳細な内容は、各項目の関連記事でご覧ください。
M&Aと事業譲渡の違いはなんですか？
M&Aは企業の合併・買収を意味し、事業譲渡はM&Aにおける手法の一種です。
M&Aにはいくつかの手法があり、主なものに株式譲渡と事業譲渡があります。株式譲渡は会社の株式を取得することで経営権を移転する手法です。一方、事業譲渡は特定の事業・資産のみを切り離して譲渡する手法となります。
【関連記事】M&Aとは？意味や目的、手法ごとのメリットデメリットをわかりやすく解説
M&Aのメリットとデメリットはなんですか？
M&Aの主なメリットは、事業の継続や従業員の雇用維持、企業価値の最大化などが期待できる点です。
一方で、買収後の統合作業（PMI）や文化の違いによる摩擦、想定外のコスト発生などがデメリットとして挙げられます。
【関連記事】M&Aのメリットとデメリットは？買い手と売り手の立場別にわかりやすく解説
M&Aの相場はどのくらいですか？
M&Aの相場は企業の規模、業種、収益性、保有資産などにより大きく異なるため、一概に金額を示すのは困難です。
一般的には「時価純資産法」「DCF法」「類似会社比準法」などが使われ、企業価値を算定します。
M&Aへ向けて自社の企業価値を知りたい方は、以下のページから「企業価値算定シミュレーション」をご利用ください。
【参考】企業価値算定シミュレーション
M&Aでおすすめの相談先はどこですか？
M&Aの相談先としては、M&A仲介会社、金融機関、事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的機関があります。
信頼できる専門家を選ぶことで、M&Aの成功率を高めることができます。
自社の業種や地域に合った支援実績があるかを確認することが大切です。
M&Aや事業承継を検討する際は、全国対応かつ長野県でも豊富な実績を持つCINC Capitalへの相談がおすすめです。
業種・地域ごとの特性に応じた的確なアドバイスと丁寧なサポートが受けられます。
【関連記事】M&Aはどこに相談する？相談先の選び方やメリットデメリットを解説
まとめ｜長野県でM&Aや事業承継を検討するなら、早めの準備と信頼できる相談先の活用を
長野県では、依然として多くの中小企業が事業承継の課題を抱えており、M&Aによる第三者承継のニーズは高まり続けています。
地域に精通した金融機関や公的機関、仲介会社をうまく活用し、早い段階から準備を始めることが、M&A・事業承継の成功には不可欠です。
信頼できる相談先を見つけ、地域特性に合った進め方を選択することで、将来につながる円滑な承継が実現できるでしょう。
長野県でM&Aや事業承継を検討している方は、ぜひCINC Capitalのような実績ある専門機関への相談を前向きにご検討ください。
CINC Capitalは中小企業の事業承継を専門に支援しています。
豊富な実績を持つアドバイザーが、会社と社員の将来を見据えながら最適な進め方をご提案し、円滑な承継を実現できるようお手伝いします。
まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
この記事の監修者
CINC Capital取締役執行役員社長
阿部 泰士
リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ（あおぞら銀行100%子会社）では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100％子会社設立後、現職に就任。
