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M&A後のPMI成功の秘訣とは?知っておきたいポイント

PMI

  • 公開日2024.10.30
  • 更新日2024.10.30

M&A後のPMI成功の秘訣とは?知っておきたいポイント

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M&A※は企業成長のための重要な手段ですが、M&Aが成功した後も成長を続けるためには、PMIの実施が不可欠です。

本記事では、M&Aの後にある「PMI」とは何か、そしてPMIを円滑に進めるための成功のポイントを5つお伝えします。
※M&A…Merger and Acquisitionの略称で、企業の合併や買収のことを指します。

h2:PMIとは?重要性について解説
PMI(Post-Merger Integration) は、M&A後の統合プロセスのことを指します。

M&Aの後に企業が成長していくためにも、統合を成功させる必要があります。
PMIに重点を置いてM&Aや経営戦略を実施すれば、シナジー効果による大きな成果を得ることができるでしょう。

PMIでは経営統合のほかに、「信頼関係構築」「業務統合」も実施します。

h2:PMIを始めるタイミングと必要な期間
M&A後にPMIは実施されますが、実は適切なタイミングと期間が存在します。

ここでは、PMIを始めるタイミングと期間について解説します。

h3:PMIはいつから始めるべきか?開始するタイミング
PMI開始のタイミングは、M&Aのクロージングにあたる、最終契約書を締結した後です。ただし、計画や準備はM&Aの検討・交渉の時点で始めることをおすすめします。

早期からPMIの計画立案をすることで、PMIに必要なプロセスが円滑に進むだけでなく、シナジー効果による結果も大きく異なるでしょう。

特に、文化の統合や業務プロセスの調整など、時間を要する課題に対処するためには、早期の準備が必要です。

具体的なタイミングとして、専門家にM&Aについて相談する時や基本合意書を締結する時が当てはまります。PMIを成功させるために早い段階で準備を進めていきましょう。

h3:PMIに必要な期間
PMIに必要な期間は、シナジー効果が発揮するとされる、1年 間です。

PMIは単なる事業の統合ではなく、組織文化の融合、業務プロセスの整備、従業員の再配置など、多岐にわたるタスク があります。
これらが適応し、事業として効果を発揮するには時間がかかることを理解しておきましょう。

また、事業規模によっては1年以上かかることがあります。長期的な目線でPMIの準備・計画を実施することが望ましいです。

h2: M&A後のPMIの流れ・業務内容
ここでは、PMIの具体的な流れと各フェーズの業務内容について解説します。

M&A後のPMIは、以下の9つのステップで進んでいきます。

――――
・初期検討
・戦略設計
・M&A実施
・従業員に周知
・統合イベント実施
・合意形成
・統合プロジェクト運用開始
・課題対応
・業務プロセス・文化の浸透
――――

それぞれのステップで行われる具体的な 内容について見ていきましょう。

h3:初期検討
M&Aの目的やその後の事業計画をもとに、早い段階でPMIの内容や計画 を考えることがPMI成功の鍵となります。

M&A仲介会社などの専門家の助言をもらいながら、統合の目的と目標を明確にし、リスク評価やPMIがもたらすメリットについて考えましょう。

h3:戦略設計
戦略設計により、PMI全体の具体的なロードマップが作成されます。これにより、具体的な業務や役割が明確になり、PMIを実 施した時の混乱を避けることができます。

戦略設計をしっかり実施すると、この後に控えるステップが円滑に進むでしょう。

h3: M&A実施
M&Aの最終契約書を締結し、企業や事業の売買を完了させます。このステップを経て、本格的なPMIの実施に向けて動いていきます。

M&Aは以下の記事で説明しております。併せてご覧ください。
≫M&Aとは?目的やメリット・デメリット、手法をわかりやすく紹介

h3:従業員に周知
統合に関する情報を従業員へ共 有します。
質疑応答 の時間を交えた、全社ミーティングなどを行います。透明性を持った情報の共有や従業員のモチベーションの維持に繋がるような時間を作ることが大切です。

h3:統合イベント実施
統合イベントの目的は、「売却 ・合併した企業と一丸となって事業を盛り立てよう」という熱い思いをメッセージとして伝える ことです。

また、統合イベントでは経営者からの代表メッセージ、統合内容の説明 などが行われます。

h3:統合プロジェクト運用開始
計画した内容(統合プロジェクト)を実行に移します。
事業の内容の変更、従業員の異動、必要があれば取引や契約の内容の変更を実施しましょう。

h3:課題対応
統合前からあった企業の課題や、 各企業が統合したことで発生した課題について随時対応・解決していきます 。

緊急性のある課題は統合1日目から100日目の間で解決にあたり、101日目以降は残る課題の解決にあたります。

課題が残ると、その課題が足かせとなり、PMI成功から遠ざかります。課題には真摯に取り組みましょう。

h3:業務プロセス・文化の浸透
業務プロセスと文化の浸透は、PMIの最終ステップです。
売却された企業は、買収した企業の業務プロセスや文化を理解する必要があります。また、統合したことで生まれた新たな業務もあるでしょう。

文化や業務の浸透はすぐ実現できるものでは ないため 、教育に力を入れたり、浸透に時間がかかる可能性 を考慮して 業務計画を立てたりすることが大切です。

h2:PMI成功のための4つ のポイント
ここでは、PMIを成功に導くためのポイントについて解説します。成功させるためのポイントは以下の4つです。

――――
・緻密な経営戦略とプロジェクト作成
・適切な人材の抜擢
・一貫性のある人材活用
・従業員への周知
――――

各ポイントを理解し、検討しているM&AやPMIに活かしましょう。

h3:緻密な経営戦略とプロジェクト作成
経営戦略やプロジェクトが明確でなければ、統合の目的や進捗が曖昧になり、失敗のリスクが高まります。

統合時・統合後のリスクや課題を予測し、できるだけ細かく経営戦略やプロジェクトを作成しましょう。経営陣が対応する手順についても計画に加えておく と尚良いです。

h3:適切な人材の抜擢
PMIではPMIを成功させるために支援チームを作ります。
適切な人材を支援チームに抜擢 することで、PMIは効率的かつ効果的に進行します。

M&AやPMIを成功させるために、役 員やM&Aの専門知識がある従業員 を支援チームに参加させることが望ましいです。

状況によっては経営者(社長)自ら支援チームに参加 することもあります。実力のある人材の抜擢がPMI成功のポイントです。

h3:一貫性のある人材活用
一貫して同じ人材が統合に携わることで、統合後の混乱を最小限に抑えられます。

経営統合前の計画の段階では役員が関わっていたものの 、統合後は役員ではなく、従業員に任せようと考えている 企業も中にはいるかもしれません。

引き継ぎができていれば良いというわけではなく、M&Aに至るまでの状況を理解していることが大切です。また、統合先の担当者にとっても、 コミュニケーションを取る相手が変わらないことはトラブルなく統合を行うための安心材料となります。

PMIを成功に導くためにも、統合前後で一貫した人材を活用していきましょう。

h3:従業員への周知
統合に伴う変化に対し、従業員が不安を感じないように周知を積極的に実施しましょう。

統合前に従業員に向けた情報共有 や質疑応答の時間などを設け、統合に対する不安の払拭をしながら、統合に向けた心の準備をさせる ことが大切です。

従業員の不満はPMIでの課題となってしまうので、不満を最小限にするためにも周知の徹底が必要となります。

h2: PMIの成功事例
ここでは実際にあったPMIの成功事例について紹介します。

―サントリーがビーム社を1兆6,500億で買収
――――――――――――――――
サントリーは2014年にビーム社 を1兆6,500億円で買収し、売上9.4%増を達成しました。

PMI 成功要因は、ビーム社の伝統を尊重しつつ、コントロールを行った点にあります。サントリーは蒸留所の統合を行わず、ビーム社の精神を尊重。さらに、新製品開発のためのグローバルイノベーションセンターも設立しました。

伝統を守り、革新を恐れない姿勢が、両社のシナジーを生み出しました。
――――――――――――――――

h2:まとめ M&A後のPMIでは適切な 人材選択と、徹底的な計画が成功の鍵となる
M&A後のPMIを成功に導くために、4つのポイントを押さえる ことが大切です。

――――
・緻密な経営戦略とプロジェクト作成
・適切な人材の抜擢
・一貫性のある人材活用
・従業員への周知
――――

これらの要素の中でも、適切な人材が一貫して携わることは特に大切です。ぜひ、ポイントを意識したPMIを実施しましょう。

また、M&AやPMIは専門的かつ高度な知識が必要になるため、専門家の助言をもらうことをおすすめします。

弊社ではM&A仲介会社として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーも在籍しております。

M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
≫株式会社CINC(example:https//~)

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長。リクルート関連会社や外資系製薬会社、大手・ベンチャー独立系M&A仲介会社で営業組織を牽引。 特にM&A実績の多い業界は調剤・IT・運送業。

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