CINC CapitalはCINC(証券コード:4378)のグループ会社です。
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M&A / スキーム
- 公開日2025.04.02
- 更新日2025.04.02
合併・買収(M&A)の基礎知識|行うメリット・デメリットと流れ
合併・買収は、企業成長や事業拡大の手段です。「Mergers(=合併)and Acquisitions(=買収)」を略して「M&A」と呼びます。
M&Aによって新たな市場への進出や経営資源の強化、さらには競争力の向上を目指せます。しかし、その一方でリスクも伴うため、成功へ向けて基礎知識を理解しておきましょう。
本記事では、M&Aを行うメリット・デメリット、具体的な流れについてご紹介します。
目次
合併・買収(M&A)の基礎知識
企業の成長や強化を目的とした手法の一つに、合併・買収があります。M&Aによる新たな市場の開拓や経営資源の補完により、大きなシナジー効果を生む可能性があるでしょう。
まずは合併と買収の違い、種類など、M&Aの基礎知識をご紹介します。
合併と買収の違い
合併と買収は、どちらも企業を組織的に統合する手法ですが、意義やスキームに違いがあります。
合併は、二つ以上の会社が一つに統合される手法です。一方の会社がもう一方の会社を吸収して一つの企業になるため、「存続会社」と「消滅会社」が存在します。合併の目的は、消滅会社の資源や経営資源を存続会社に加えることにあります。
買収は、一方の会社がもう一方の会社の資産や経営権を購入し、その会社を子会社化したり、統合したりする手法です。経営者や株主が変わっても、買収された企業は存続し、法人格が消滅しません。買収は「売り手」と「買い手」の間で起こり、中小企業の事業承継の方法としてよく用いられます。
合併の種類
吸収合併
吸収合併は、一方の会社が存続会社となり、もう一方の会社が消滅して資産や経営権を統合させる方法です。取引先との契約関係から従業員の雇用関係まで、すべての権利義務を吸収して承継するので、事業のスムーズな引き継ぎが期待できます。ただし、権利や資産だけでなく、負債もすべて引き継ぐ点に注意が必要です。
新設合併
新設合併は、複数の会社が同時に消滅し、新たな会社を設立して統合させる方法です。手続きは複雑になるものの、公平性や透明性が確保されやすい点が特徴です。両者の組織にとってフラットなスタートを目指すケースで選ばれることがあります。
買収の種類
株式譲渡
株式譲渡は、売り手が保有する株式を買い手が取得する方法です。経営権や権利義務が一括で移転しやすく、従業員や取引先との関係をそのまま承継できるのが特徴です。特に中小企業の事業承継において利用されるケースが多い手法となっています。
事業譲渡
事業譲渡は、売り手側が保有する事業の一部または全部を買い手側に売却する方法です。株式譲渡とは異なり、譲渡する資産や負債を個別に選択できるため、対象事業のスリム化やリスクの切り離しが可能です。
ただし、株式譲渡と比較して手続きはやや複雑になる傾向があります。取引先や従業員との契約関係の再構築が求められる場合もあります。
M&Aを行うメリットとデメリット
M&Aは企業の成長戦略や事業承継の手法として注目されていますが、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここでは、M&Aのメリットとデメリットについて解説します。
売り手側のメリット
事業承継の解決
売り手側の企業では、後継者不在の問題を解決する手段としてM&Aが利用されています。買い手側に事業を承継してもらうことで、従業員の雇用や取引先との関係を維持しつつ経営を継続できるのが大きなメリットです。
連帯保証の解除
売り手側は、経営者の個人保証から解放される点もメリットです。M&Aによって個人資産のリスク軽減が期待できます。さらには、精神的な負担を抑えられる点も魅力だといえるでしょう。
事業再編の機会
売り手側は、M&Aによって事業再編の機会を得られます。不採算事業から撤退し、経営資源の最適化につなげられます。戦略的な事業売却を実現しましょう。
買い手側のメリット
シナジー効果の創出
買い手側はM&Aにより、シナジー効果の創出が期待されます。例えば、技術力を持つ企業が販売力の高い企業と統合することで、市場シェアを拡大できる可能性があります。また、製品やサービスのラインナップが充実することで、競争力が高まるケースもあるでしょう。
経営リソースの補完
買い手側はM&Aによって自社に不足している経営リソース(技術・知識・設備など)を迅速に取得できます。新規事業の立ち上げや既存事業の強化が可能になります。専門人材の確保も期待できるでしょう。
新市場への進出
自社では進出が難しい新しい市場や業界に、既存企業の買収を通じて素早く進出できるのもM&Aのメリットです。グローバル展開を目指す企業などで採用されることが多くあります。M&Aで新たな顧客基盤の獲得につながります。
売り手側のデメリット
企業価値の毀損
M&Aでは売り手側の企業価値の毀損が懸念されます。事業価値の適正な評価がなされず、低価格で売却されるリスクも存在します。
ブランド・信頼の喪失
買収によって、自社が長年にわたり築き上げてきたブランドや信頼が喪失されるリスクがあります。市場での評価が低下したり、取引先との関係性が変化したりする可能性が考えられます。
従業員の不安と離職
自社の買収を受けて、従業員に雇用継続の不安がもたらされるおそれがあります。キャリアパスの不透明感からモチベーションが低下し、優秀な人材が流出する可能性もあるでしょう。
買い手側のデメリット
PMI(統合プロセス)の難しさ
M&A実施後の統合(PMI)がスムーズに進まない場合、期待したシナジー効果を得ることができません。企業文化や経営方針の違いが大きい場合、統合の失敗により経営に悪影響を与えるリスクもあります。
デューデリジェンスの不十分さ
M&Aの成功には、相手企業の財務状況や法的リスクを徹底的に調査するデューデリジェンスが必要です。調査が不足すると、予想外のトラブルが発生し、買収側に大きな負担がかかるおそれがあります。
高額な対価のリスク
競合による買収合戦で、買収コストが高騰するケースもあります。過大な対価を支払うことで財務負担が増え、企業経営が圧迫されるリスクも考慮しなければなりません。
M&Aを行う主な流れ
M&Aを成功させるためには、段階ごとの手続きと準備が重要となります。以下では、M&Aの主要なプロセスを解説します。
合併・買収の検討
M&Aの最初のステップは、自社の目的を明確化し、対象企業の選定基準を決めることです。「事業拡大」「新市場進出」「事業承継」といった目的によって、選ぶべきスキームや相手企業が異なります。
また、対象企業の財務状況や事業内容を精査し、M&Aを実施する意義を検討することも大切です。成功事例を参考にしながら、自社の強化ポイントやリスクを洗い出しましょう。
M&A専門業者の選定
M&Aを進めるにあたり、専門知識を持つ業者のサポートを受けることが重要です。売り手側と買い手側の橋渡し役として、アドバイザリー会社やM&A仲介会社を選定します。
適切なスキームの選定や手続きの支援を受けられるので、取引がスムーズに進みやすくなります。各社の実績や費用、対応力を比較し、M&Aの最適なパートナーを見つけることが大切です。
交渉
対象企業が決まったら、売り手と買い手の間で具体的な条件を交渉します。この段階で、経営権の移譲や対価の設定、従業員の処遇など、細部まで取り決めが行われます。
また、デューデリジェンス(企業監査)を実施し、企業の権利義務や債務状況、事業の実態を把握することも不可欠です。交渉を円滑に進めるために、双方の信頼関係を構築する必要があります。
最終契約
交渉が完了したら、合意内容をもとに最終契約を締結します。契約書には、合併や買収の具体的な方法、条件、統合後の運営方針などが記載されます。
スキームによって契約内容が異なるため、法務専門家のサポートを受けながら契約を進めましょう。また、契約後のPMIを円滑に行うための準備も並行して進めます。
まとめ|合併や買収の特徴を理解し、専門家と共にM&Aを成功へ
M&Aは、企業の成長や事業承継、経営課題の解決に役立つ手法です。目的に適したスキームの選定や手続き、PMIの実施には専門的な知識と経験が求められます。従業員や株主、取引先との関係を考慮しながら進めることが重要です。
CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者

CINC Capital取締役執行役員社長
阿部 泰士
リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。