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M&Aのニーズが高い業種は?業種・業界ごとの特徴や今後の動向

業種

  • 公開日2025.01.29
  • 更新日2025.01.31

M&Aのニーズが高い業種は?業種・業界ごとの特徴や今後の動向

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近年、事業承継や業界再編を目的としたM&Aが活発化しており、後継者不在に悩む中小企業の売却案件も増加しています。M&Aを検討する際は、業種・業界別の動向に目を向けてみることがおすすめです。

本記事では、M&Aのニーズが高いとされる業種・業界を7つピックアップしてご紹介し、それぞれの特徴や各業界のM&Aの動向について解説します。

M&Aの案件件数が多い業種や業界は?

M&Aの案件件数が特に多い業界には、調剤薬局業界や医療・介護業界、IT業界、製造業界、物流業界、不動産業界、建設業界などが挙げられます。いずれも需要が安定している業界であり、企業の成長やシナジー効果を狙ったM&Aが活発に行われています。

売り手企業がM&Aを決断する背景には、後継者不在の問題があるパターンも多く見られます。買い手企業側は、市場シェアの拡大や新規分野への参入といった目的でM&Aを検討することがあるようです。

業種・業界別の特徴やM&Aの動向

M&Aはさまざまな業種や業界で活発に行われており、業界ごとに特徴や動向が異なります。ここからは、M&Aニーズが高いとされる業種・業界についてご紹介します。また、業界ごとの特徴やM&Aの動向についてもお伝えするため、ぜひ参考にしてみてください。

調剤薬局業界

調剤薬局業界の特徴

調剤薬局業界は、少子高齢化に伴う医療需要の増加を背景に、安定した成長を続けています。全国に広がる地域密着型薬局が多く、大手チェーンが市場の一部を占めつつも、中小規模の薬局が依然として多数存在しています。

また、近年は医療費抑制を目的とした政府の政策により、かかりつけ薬局の役割が強調されており、地域に根ざしたサービスが重視される傾向です。

調剤薬局業界におけるM&Aの動向

近年は、医療費削減の取り組みにより収益が減少傾向にある、薬剤師が不足しているといった問題から、大手チェーンを中心にM&Aが積極的に行われています。特に、後継者不在による問題を抱える中小規模の薬局がM&Aの対象となるケースが多い傾向です。また、地域密着型の薬局を買収することで、地元顧客へのリーチを拡大する戦略も見られます。オンライン調剤やヘルスケアサービスとの連携を目的とした動きも活発化しており、業界の再編が進んでいます。

医療・介護業界

医療・介護業界の特徴

医療・介護業界は、高齢化社会を背景に需要が拡大している成長分野です。病院やクリニック、介護施設、訪問介護サービスなど多岐にわたるサービスを含んでいます。特に、介護施設や在宅医療サービスの拡充が求められており、公共の支援を受けながらも民間企業がその一端を担っています。

一方で、慢性的な人材不足や設備投資の負担が課題となっているのはいうまでもありません。

医療・介護業界におけるM&Aの動向

医療・介護業界では、施設の拡充やサービスの多様化を目的としたM&Aが増加傾向にあります。例えば、大手介護事業者が地域密着型の中小施設を買収することで、運営効率を向上させる事例が多く見られます。事業拡大のために、異業種からの参入事例もあるようです。

また医療業界では、診療所や病院が専門分野を強化するためにほかの医療機関を統合する動きも見られます。さらに、医療・介護の連携を強化し、包括的なケアを提供するためのM&Aも進んでおり、今後もその傾向は続くと予測されています。

IT業界

IT業界の特徴

IT業界は日々技術革新が進んでおり、新しいテクノロジーやサービスが次々に登場する変化の激しい分野です。高度な専門知識を必要とする業務が多いものの、人材は不足しているため、外部リソースの取り込みで技術力の向上を求めるケースも少なくありません。中小企業やスタートアップ企業も多く、新しいアイデアやサービスを実現することで市場に影響を与えています。

IT業界におけるM&Aの動向

IT業界では、競争力を高めるためのM&Aが活発です。DXやAIの知見を持つスタートアップを対象とした買収も多く見られます。大企業がスタートアップを買収することで、新しいサービスやプロダクトを迅速に市場へ展開する事例もあるようです。

技術が進歩するたびに専門的な人材への需要が増えるため、IT業界は全体的に人手不足が続いています。そのため、効率的な人材確保を目的としたM&Aも活発に行われています。

製造業界

製造業界の特徴

製造業界は、日本経済を支える主要産業の一つであり、自動車・家電・通信機械・化学など、幅広い分野を含みます。高い技術力と効率的な生産プロセスが求められ、近年ではデジタル化や自動化の進展が重要なテーマの一つです。また、国内市場の縮小や競争の激化に伴い、海外市場への展開や生産拠点の再編も課題となっています。特に中小企業は、後継者不足や設備投資の負担といった問題を抱えるケースが多い状況です。

製造業界におけるM&Aの動向

製造業界では、国内外での競争力を強めるためのM&Aが増加傾向にあります。専門技術を持つ中小企業を買収し、技術基盤の強化につなげる動きが目立ちます。また、異業種間の協業を目的としたM&Aも進んでいるのが特徴です。

例えば、自動車業界とIT企業が連携して自動運転技術を開発するといったケースがあります。さらに、海外市場への展開を目的としたM&Aにより、グローバルな事業拡大を目指す企業も見られます。こうした動きは、業界再編の一環としても位置づけられます。

不動産業界

不動産業界の特徴

不動産業界は、土地や建物の売買・賃貸・管理などを中心とした事業を展開しており、景気動向に大きく影響を受ける業界です。都市部では、再開発やインフラ整備の進展により、不動産取引の活発化が進んでいます。

一方で、地方では人口減少や空き家問題が課題となっており、不動産管理業務や賃貸需要などの変化が見受けられます。また、サステナビリティやエコ建築への関心が高まる中で、環境配慮型の物件やサービスが注目される傾向です。

不動産業界におけるM&Aの動向

不動産業界では、事業拡大や収益性向上を目的としたM&Aが活発です。特に、不動産管理やビルメンテナンス事業を持つ企業の買収がよく見られます。また、近年ではDX化の進展により、不動産テック(プロップテック)企業のM&Aも注目の的です。

例えば、不動産情報のデジタルプラットフォームを運営する企業を買収し、サービスの幅を広げるケースがあります。地方の不動産市場をターゲットにした動きや、持続可能な不動産開発に向けたM&Aも期待されています。

【関連記事】不動産M&Aが注目される理由は?メリット・デメリットや留意点

物流業界

物流業界の特徴

物流業界は、EC市場の成長や顧客の購買高度の多様化に伴い、成長を続けている分野です。主に、輸送や運送を行う運送業と、荷物の保管を行う倉庫業に分けられます。通販利用の増加に伴い宅配便貨物の伸びが目覚ましく、物流市場の多くをトラック運送事業が占めているのが現状です。

労働力不足や燃料費の高騰といった課題に直面しており、効率的な運営が求められています。また、物流業界は事業者数が多く、ピラミッド型に多重下請け構造になっているのも特徴です。

物流業界におけるM&Aの動向

物流業界では、サービス範囲の拡大やコスト削減、人手不足解消を目的としたM&Aが盛んに行われています。例えば、特定の地域に強みを持つ企業を買収することで、全国展開を目指す動きが見られます。また、M&Aによって多重下請け構造から抜け出し、より元請けの近くで仕事をすれば収益の改善につながるでしょう。

ほかにも、効率的な配送体制や採用強化、設備投資などさまざまなメリットが見込まれます。物流業界のM&Aは、今後も増える見通しです。

【関連記事】物流業界におけるM&Aの動向とは?市場規模や業界特有の注意点

建設業界

建設業界の特徴

建設業界は、インフラ整備や都市再開発、住宅建築など幅広い事業を展開しています。一方で、高齢化や人口減少に伴い、労働力不足や後継者問題が深刻化しており、業界全体での効率化が求められています。また、再生可能エネルギー施設や省エネ建築物の建設など、環境への配慮を強化する動きも推進中です。

建設業界におけるM&Aの動向

建設業界では、事業規模の拡大や専門技術の強化、後継者獲得を目的としたM&Aが多く行われています。例えば、設備工事や電気工事を手掛ける中小企業が、大手建設会社の買収対象となるケースがあります。

また、地域密着型の建設企業を買収し、地域特有のニーズに対応したり、下請け先を確保したりする戦略も見られるようです。さらに、後継者不在によってM&Aを決断するケースもあり、今後もこの傾向が続くと予想されています。

まとめ|業種ごとの状況や動向を見ながらM&Aを進めよう

M&Aを実施する際は、業種・業界特有の状況を把握しながら、事業戦略に合ったターゲット企業を選定し、適切な手続きとデューデリジェンスを進めることが大切です。買収後のPMI(統合プロセス)を慎重に行い、シナジー効果を最大限に引き出すことで、M&Aの成功率を高められるでしょう。

業種ごとの動向を正確に見極め、長期的な視点で計画を立てるためには、M&Aの専門家や支援機関の助言を活用することがポイントです。M&A仲介会社に相談し、的確なサポートを受けましょう。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長。リクルート関連会社や外資系製薬会社、大手・ベンチャー独立系M&A仲介会社で営業組織を牽引。 特にM&A実績の多い業界は調剤・IT・運送業。

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