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福岡県のM&A動向は?事例や信頼できる相談先/M&Aを進めるときの注意点を解説

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  • 公開日2025.04.11
  • 更新日2025.04.14

福岡県のM&A動向は?事例や信頼できる相談先/M&Aを進めるときの注意点を解説

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近年、福岡県ではM&Aの動きが活発になっています。M&Aとは、企業の合併・買収を指します。事業拡大や経営資源の強化、後継者不在の解決策として活用されることが多く、売り手と買い手の双方にとってメリットのある手法です。

福岡県は九州の経済の中心地であり、スタートアップ支援が充実していることから、成長企業による買収や業界再編も盛んに行われています。

本記事では、福岡県におけるM&Aの動向や成功事例、信頼できる相談先、M&Aを進める際の注意点について解説します。福岡県でM&Aを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

福岡県のM&Aの最新動向【2025年】

福岡県は九州地方の経済の中心地として、IT・スタートアップ、食品、観光、製造業など、多様な産業が発展しています。一方で、後継者不足や人材確保の問題を抱える企業も少なくありません。まずは、2025年の福岡県におけるM&Aの最新動向について解説します。

後継者不足によるM&Aの活発化

福岡県では、全国平均と比較しても後継者不足が深刻な課題となっており、M&Aを活用した事業承継の動きが加速しています。株式会社帝国データバンクの調査によると、福岡県の後継者不在率は2022年の60.2%から2024年には54.1%に減少しました。しかし、依然として半数以上の企業が後継者を確保できていない状況です。

特に、製造業や小売・飲食業では、オーナー経営者の高齢化が進んでおり、M&Aを通じた事業承継が増えています。また、地方銀行やM&A仲介業者も事業承継を支援する取り組みを強化しており、M&Aが経営戦略の一環として一般的になりつつあります。

【出典】株式会社帝国データバンク「2024年 全国「後継者不在率」動向調査」

個人によるM&Aの活発化

近年、福岡県では個人が企業を買収する「個人M&A」も見られます。これは、脱サラして起業を目指す人や、経営経験を活かして既存事業を引き継ぐ人が増えていることも背景にあると見られています。

また、飲食業や小売業では、個人オーナーがM&Aを活用して事業を引き継ぐケースが多く見られます。M&Aプラットフォームの普及により、買い手と売り手が直接マッチングできる環境が整いつつあります。

DX推進を目的としたM&Aの増加

福岡県では、IT企業やDX支援を行う企業によるM&Aが増加傾向にあります。コロナ禍を経てデジタル化の必要性が高まったこともあり、IT・ソフトウェア業界のM&Aが特に活発になっています。

福岡市はスタートアップ支援が充実している都市としても知られ、多くのITベンチャー企業が成長していることから、技術力を持つ企業の買収が増えているのが特徴です。

また、DX化が遅れている製造業や小売業では、IT企業とのM&Aを通じてデジタルシフトを推進する動きも見られます。特にECサイトの開発や業務の自動化を目的としたM&Aが増えており、今後もこの傾向は続くと予測されます。

福岡県でM&Aの相談どこにする?

福岡県でM&Aを検討している場合、どこに相談すればよいか、悩む方も多いのではないでしょうか。M&Aは専門的な知識や手続きが必要になるため、信頼できる相談先を見つけることが重要です。ここでは、福岡県でM&Aの相談ができる主な方法を紹介します。

M&A仲介会社に相談する

福岡県でM&Aを実施する際、多くの企業がM&A仲介会社を利用しています。仲介会社は売り手と買い手のマッチングだけでなく、価格交渉や契約書の作成支援、手続きのアドバイスまで幅広く対応可能です。

福岡県には、中小企業向けのM&Aを専門とする仲介会社から、全国規模で展開する大手M&A仲介会社までさまざまな選択肢があります。地元の経済事情や業界動向を熟知した仲介会社を選ぶことで、スムーズなM&Aが可能になります。

金融機関や公的機関を利用する

福岡県では、地元の銀行や信用金庫、商工会議所などの公的機関もM&Aの相談窓口となっています。地域密着型の金融機関は地元企業の事業承継やM&A支援に力を入れており、独自のネットワークを活かしたマッチングが期待できます。

また、公的機関では中小企業向けに無料相談会を実施していることがあり、初めてM&Aを検討する方にとっても利用しやすい環境といえるでしょう。福岡県の産業特性を考慮しながら、適切なアドバイスを受けられるのがメリットです。

M&Aマッチングサイトで探す

近年、M&Aのマッチングサイトを活用するケースも増えています。福岡県でもインターネットを通じて全国の買い手・売り手とつながれるため、幅広い選択肢を得ることが可能です。マッチングサイトでは、売却希望案件や買収ニーズを登録して条件に合う相手を探せるため、効率的なM&Aを行う手段として注目されています。

ただし、マッチング後の交渉や契約は自身で進める必要があります。成功のためには、専門家のサポートを受けるのが望ましいでしょう。

福岡県で信頼できるM&Aの相談先一覧

M&Aを成功させるためには、信頼できる相談先を見つけることが大切です。ここでは、福岡県でM&Aを検討している方に向けて、信頼できる相談先をご紹介します。

福岡県事業承継・引き継支援センター

中小企業庁が全国に設置している公的機関で、福岡県内の中小企業のM&Aや事業承継を支援しています。専門のコーディネーターが無料で相談に対応し、事業引き継ぎのマッチング支援も提供。売り手・買い手ともに利用でき、M&Aの進め方や課題の整理など、具体的なアドバイスが受けられます。

【参考】福岡県事業承継・引き継支援センター

福岡県中小企業振興センター

福岡県が運営する中小企業支援機関で、経営相談の一環としてM&Aや事業承継に関するサポートを実施しています。専門家によるアドバイスを受けられるほか、資金調達や経営改善に関する支援も提供しており、M&Aの準備段階から相談可能です。

【参考】福岡県中小企業振興センター

CINC Capital

CINC Capitalは全国規模でM&Aの支援を行う仲介会社で、福岡県の企業も対象としています。スモールM&Aや中小企業向けの事業承継案件など、実績豊富な点が強みです。福岡県の企業が適切な相手とマッチングできるよう、専門的なサポートを提供しています。

【参考】CINC Capital

福岡県のM&A事例

最後に、福岡県のM&A事例をご紹介します。自社のM&A検討時の参考にしてみましょう。

株式会社ゲオホールディングスによる株式会社おお蔵のM&A

2019年4月、ゲオホールディングスは、高級時計やブランドバッグのリユース卸売・オークション市場を手がける株式会社おお蔵の全株式を取得し、子会社化することを発表しました。

ゲオグループは「セカンドストリート」などを展開し、衣料品を中心としたリユース事業を全国に展開していますが、ラグジュアリーブランド分野では専業他社に対する競争力強化が課題となっていました。

おお蔵は、同分野に強みを持ち、都内で小売店舗の展開も進める成長企業であり、その調達力と専門性をグループに取り込むことで、高級リユース商材の品揃え強化と事業領域の拡大を図る狙いです。今後のリユース市場での競争力向上につながる戦略的M&Aです。

【出典】株式会社ゲオホールディングス「『株式会社おお蔵』の株式取得のお知らせ」

第一交通産業株式会社による戸畑タクシー株式会社のM&A

2019年8月、第一交通産業の連結孫会社である戸畑第一交通株式会社は、同じ北九州市を拠点とする戸畑タクシー株式会社のタクシー事業を譲り受け、第二・第三車庫を新たに開設しました。

本件により、戸畑第一交通の保有車両は26台増加し、北九州市内のグループ合計では634台、全国のグループ全体では8,355台の体制となりました。第一交通産業は地域ごとにきめ細かなサービス提供体制の強化を進めており、今回の譲受は地場交通会社の事業基盤を継承しつつ、効率的な統合運営を図る動きの一環といえます。

地域の足としての公共交通の安定維持に加え、タクシー需要の変化にも柔軟に対応できる体制整備が進んでいます。

【出典】第一交通産業株式会社「タクシー事業譲受による戸畑第一交通車庫開設のお知らせ」

株式会社スピナによる株式会社安川ビルサービスのM&A

2022年6月、安川電機の子会社ドーエイは、保有する孫会社・株式会社安川ビルサービスの全株式を、西日本鉄道グループのスピナ株式会社へ譲渡しました。

本件により、安川ビルサービスは「スピナビルサービス」へと社名変更され、安川電機グループからは連結除外となります。安川ビルサービスは、建物の清掃や管理業務を長年担ってきた企業であり、スピナが持つ総合ビル管理業の知見とネットワークと組み合わせることで、サービス品質や効率の一層の向上が期待されます。

今回の株式譲渡は、安川グループの資本効率化と、事業の専門性を高める戦略の一環として位置づけられる取引です。

【出典】株式会社安川電機「当社孫会社(株式会社安川ビルサービス)の株式譲渡に関するお知らせ」

福岡県でM&Aを進めるときの注意点

福岡県でM&Aを実施する際には、地域特有の事情を踏まえた慎重な準備が必要です。ここでは、福岡県でM&Aを成功させるための重要なポイントを紹介します。

M&Aの目的を明確にする

M&Aを成功させるためには、まず売却の目的を明確にすることが重要です。「後継者不在の解決」「事業の成長戦略」「財務上の理由」など、目的をはっきりさせることで適切な買い手を見つけやすくなります。

地域ごとの産業特性を考慮することも大切です。福岡県では製造業やIT産業、観光業などが盛んなため、業種ごとの市場動向を考慮しながら売却戦略を立てることが求められます。

例えば、福岡市には「Fukuoka Growth Next」というスタートアップ支援施設が設けられるなど、県内におけるIT・スタートアップ企業の支援が充実しています。こういった動きを受け、地域独自のM&A動向も変化してきています。

また、福岡県内の各都市における産業構造の違いについてもチェックしておきましょう。福岡市は卸売・小売業、宿泊業・飲食サービス業などがさかんですが、北九州市は製造業が主力となっています。産業ごとの市場動向や、各都市の経済状況を反映させた戦略が求められます。

デューデリジェンスを徹底する

M&Aを進める際には、買い手側によるデューデリジェンス(企業調査)が実施されます。売り手側も事前に財務や法務、労務面の整理を行い、問題点を洗い出しておくことで、スムーズな取引につながります。

福岡県の中小企業は家族経営や地場密着型の企業も多く見られます。外部からのチェックが届きにくい環境だからこそ、経営の透明性を高めることが重要です。

PMI(統合プロセス)を意識する

M&A後のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)が適切に進まなければ、期待したシナジー効果が得られない可能性があります。従業員の不安を解消し、業務の統合をスムーズに行うために、売却前から統合計画を策定しておくことが重要です。福岡県に根ざした企業文化や人間関係を考慮しながら、統合を円滑に進める工夫が求められます。

適切な専門家に相談する

M&Aを成功させるためには、信頼できる専門家に相談することが不可欠です。福岡県には、公的機関や商工会議所など、中小企業のM&Aを支援する機関が複数存在します。独自に交渉を進めるのではなく、専門家のサポートを受けることで、適正な条件でのM&Aを実現しやすくなります。

M&Aを検討する際に知っておきたい基礎知識

M&Aの際は、基本的な知識を押さえておくことが重要です。ここでは、事前に理解しておくべきポイントを簡潔に解説します。

M&Aと事業譲渡の違いはなんですか?

M&Aと事業譲渡は、どちらも企業の売買を伴う手法ですが、対象範囲や手続きの違いが大きなポイントです。M&A(企業買収・合併)は、企業の経営権や全体を譲渡する手法を指します。株式譲渡や合併、会社分割などが含まれ、買い手は売却企業の資産・負債・契約関係を一括して引き継ぐことが一般的です。

一方、事業譲渡は企業の一部事業のみを売却する手法で、売り手が特定の事業を切り離し、買い手に譲渡します。M&Aの手法について、詳しくは以下の関連記事で解説しています。こちらも併せてお読みください。

【参考】M&Aとは?意味や目的、手法ごとのメリットデメリットをわかりやすく解説

M&Aのメリットとデメリットはなんですか?

M&Aには売り手・買い手双方にとってメリットとデメリットがあります。売り手にとってのメリットとしては、事業承継の問題を解決できる点が大きな利点です。また、企業を売却することで経営資源を有効活用し、新たな挑戦や資金調達につなげられます。

デメリットとしては、M&Aによって経営の主導権を手放すことになるため、従業員や取引先に影響を与える可能性がある点です。

M&Aのメリットとデメリットについて、詳しくは以下の関連記事で解説しています。こちらも併せてお読みください。

【参考】M&Aのメリットとデメリットは?買い手と売り手の立場別にわかりやすく解説

M&Aの相場はどのくらいですか?

M&Aの相場は業種や企業の規模、収益状況によって異なるため、一律の基準を示すことは難しいのが実情です。一般的に、企業価値を算出する方法としては、EBITDA倍率法、DCF法(割引キャッシュフロー法)、類似企業比較法などが用いられます。自社の企業価値を把握することは、M&Aを成功させるために欠かせません。

M&Aへ向けて自社の企業価値を知りたい方は、以下のページから「企業価値算定シミュレーション」をご利用ください。

【参考】企業価値算定シミュレーション

M&Aでおすすめの相談先はどこですか?

M&Aを検討する際、適切な相談先を選ぶことが成功の鍵となります。主な相談先としては、M&A仲介会社、FA(フィナンシャル・アドバイザー)、会計事務所・税理士事務所、弁護士事務所などが挙げられます。M&Aを成功させるためには、経験豊富な仲介会社や専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。

M&Aの相談先について、詳しくは以下の関連記事で解説しています。こちらも併せてお読みください。

【参考】M&Aはどこに相談する?相談先の選び方やメリットデメリットを解説

まとめ|福岡県のM&Aのポイント

福岡県におけるM&Aは、地域の経済状況や業界ごとの動向を踏まえて準備することが重要です。M&Aの手法には株式譲渡や事業譲渡などがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自社に適した方法を選ぶことが求められます。

また、M&Aの成功には、企業価値の適正な評価やスムーズな交渉、統合後の経営戦略(PMI)が欠かせません。そのため、経験豊富なM&A仲介会社や専門家の支援を受けることが円滑な取引につながります。M&Aを通じて企業の成長や事業承継の成功につなげるためにも、適切な情報収集と準備を進めていきましょう。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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