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事業買収とは?実施するメリットやデメリット、ポイント

M&A / スキーム

  • 公開日2025.03.25
  • 更新日2025.03.25

事業買収とは?実施するメリットやデメリット、ポイント

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事業買収は、企業規模を問わず実施されている基本的なM&A手法です。事業の一部または全部を取得することで、新規事業への迅速な参入や市場シェアの拡大を図ることができます。

今回は、事業買収の概要、目的やメリット・デメリット、さらに成功のポイントや具体的な流れについて詳しく解説します。

事業買収の基礎知識

そもそも事業買収とはどのようなものなのでしょうか。特徴や目的、種類について詳しくご説明します。

事業買収とは

事業買収は、M&Aにおける一般的な手法で、企業が運営する事業の一部または全部を、別の企業に譲渡することを意味します。これまで事業買収は、大企業による実施が主流でしたが、現在では中小企業間での取引や、個人事業主においても活用されています。

事業買収の主な方法

事業譲渡による事業買収

事業譲渡は、企業が持つ全事業もしくは一部を他社へ移転したり、事業の一部を売却したりする場合に適した手法です。最大の特長は、買収側が必要とする資産や負債を選別して取得できる点にあります。不要な資産の引き受けや、想定外の債務リスクを回避しやすい方法といえるでしょう。

株式譲渡による事業買収

株式譲渡は、買収対象企業の株式を取得することで経営権を確保する手法です。全株式または過半数株式の取得により、事業運営に関する包括的な権限を獲得できます

完全な事業承継を目指す際に効果的な手法とされています。株式譲渡の条件は個々の取引によって大きく異なるため、詳しくは法務・税務・財務の専門家にご相談ください。

事業買収の目的

新規事業への参入

企業が未開拓の事業領域に挑戦する際、ゼロからの事業構築は莫大な労力を要します。一方で、実績ある企業を買収すれば、スピーディーな市場参入が可能です。

事業基盤の確立に必要なコストを抑えるとともに、市場での競争優位性を迅速に確保できるのが魅力です。

市場シェアの拡大

同業他社の事業を取得することにより、短期間での市場シェア拡大が期待できます。また、買収企業が構築してきた販売チャネルや顧客ベースを活用することで、戦略的な事業運営が可能となるでしょう。

人材育成や商品開発のコストの削減

すでに確立された技術基盤やビジネスノウハウ、優秀な人材を包括的に獲得できます。特に人材育成が難しいとされる製造業やIT産業などの分野においては、事業買収による「効率的な人材確保」が有効です。

さらに、買収対象企業が築き上げてきたブランド価値や製品への信頼性といった、目に見えない資産も効率的に手に入れることができます。

事業買収のメリットやデメリット

事業買収にはメリットもあればデメリットもあります。期待できる効果や注意点について、複数のポイントからご説明します。

事業買収のメリット

既存事業を拡大できる

類似事業を取得することで市場シェアを拡大し、業界における競争優位性が高まります。企業の競争力向上にも役立つことが魅力です。また、生産および販売規模の拡大によるスケールメリットも期待でき、コスト削減や生産性向上につながります。

事業を多角化できる

異業種の企業を買収することで、新たな事業分野へのスピーディーな参入が実現できます。すでに確立された経営基盤や顧客基盤を活用できるため、新規事業を一から立ち上げる場合に比べ、大幅な時間短縮とコスト削減が見込めるでしょう。

特にグローバル展開を検討する際は、現地企業の買収によって各国特有の商習慣や規制に対応しやすくなります。

シナジー効果を期待できる

買収側企業と買収対象企業、両社が持つ事業基盤を相互に活用すれば、単独では得られない相乗効果が生まれます。例えば、販売チャネルの相互活用による収益拡大や、経営資源の共有によるコスト削減などが挙げられます。

リスクを分散できる

事業の多角化を通じて、将来的に発生し得る経営リスクを分散させることができます。市場環境の変化や特定事業の不振による影響を軽減し、安定的な経営基盤を構築しやすくなります。

事業買収のデメリット

簿外債務や不要な資産を引き継ぐおそれがある

株式譲渡の場合、買収対象企業の簿外債務を包括的に引き継ぐリスクがあります。偶発債務や買収時に把握できなかった「隠れたリスク」により、予期せぬ財務負担や経営効率の低下を招く可能性があります。

一方、事業譲渡は必要な資産と債務を選別的に引き継げるため、より慎重にリスクを管理できます。買収の目的や対象企業の状況に応じて適切な手法を選択しましょう。

人材流出のおそれがある

組織統合のプロセスにおいて、重要人材が流出するリスクがあります。特に高度な専門性を持つ技術者や熟練社員の流出は、事業継続に大きな影響を及ぼしかねません。

社内文化を一致させることが難しい

異なる企業文化の統合には多くの課題が伴います。組織間の不調和が生じると、業務効率の低下や顧客離れを引き起こすリスクがあります。

許認可申請や契約締結をやり直す場合がある

事業譲渡の場合、事業継続に必要な許認可の再取得や、取引先との契約更新が必要となります。

一方、株式譲渡は法人格が存続するため、多くの許認可や契約は原則として承継されるものの、一部の契約では発行体の変更に伴う再締結や承諾が求められることがあります。

手続きには多くの時間とコストがかかり、円滑な事業継続に影響を与える可能性があります。必要な手続きに関して、事前に詳細に確認しておくのが望ましいでしょう。

のれんの減損処理のおそれがある

株式譲渡によるM&Aにおいては、税務上ののれんは原則として損金算入(減価償却)できません。会計上の処理は、「日本基準」や「IFRS」、「米国会計基準」など会計基準によって異なります。

一方、事業譲渡の場合は、のれんが無形固定資産として税務上減価償却が可能となり、損金算入できる利点があります。具体的には、5年以内の均等償却が認められています。

買収価格の設定が不適切であったり、想定したシナジーが得られなかったりした場合、減損処理によりのれんの価値を下方修正し、財務状況に悪影響を与える可能性があります。

※のれん:企業買収時に支払われる価格のうち、帳簿に載っていないブランド価値や顧客基盤などの無形資産のこと

事業買収の流れ

事業買収は、企業の成長戦略における戦略的意思決定といえます。通常6カ月から1年程度の期間を要する大規模なプロジェクトで、綿密な計画が求められる旨に留意しましょう。ここでは、一般的な事業買収の流れをご紹介します。

買収事業の調査

事業買収プロセスの第一段階として、対象事業の詳細な調査(デューデリジェンス)を実施します。財務状況、事業の収益性、市場における競争力、将来の成長可能性、潜在的なリスクなど、多角的な視点から分析します。

専門家による調査結果をもとに、適正な買収価格の算定や取引条件の検討を進め、買収対象企業との交渉に向けて準備します。

取締役会の決議

事業買収を実行するにあたって、取締役会での正式な承認が不可欠です。買収の戦略的意義、想定される投資効果、リスク管理方針、交渉スケジュールなどを詳細に議論し、経営判断としての決議を行います。

事業買収の契約の締結

取締役会の承認を受けた後、買収対象企業との間で事業譲渡契約または株式譲渡契約を締結します。契約書には、「譲渡対象となる事業資産または株式の範囲」「買収価格および支払条件」「従業員の雇用継続に関する取り決め」「知的財産権の取扱い」「競合避止義務」など、取引の重要な条件を詳細に規定します。

株主総会の決議

事業譲渡の場合、一定規模以上の事業買収では、株主総会での特別決議による承認が必要です。具体的には、買収対象が相手企業の「事業の全部」である場合や、「事業の重要な一部」で、かつ譲渡する資産の帳簿科学が会社の総資産の1/5を超える場合に、「会社法上の要件」として株主総会での承認が求められます。

一方、株式譲渡の場合は、会社の定款で株主総会決議が必要と定められている場合や、買収資金調達のために新株発行が必要な場合を除いて、会社の規模や買収額に拘わらず株主総会の承認は必須ではありません。

許認可や契約の移転

事業買収の実行に向けて、対象事業に関連する行政許認可の継承手続きや、取引先との既存契約の移転手続きを進めます。買収後の事業継続性を確保するための重要なステップです。

事業買収の実施

すべての準備と法的手続きが完了した段階で、最終的なクロージングを執り行います。合意された買収対価の支払いと引き換えに、対象事業に関する資産、権利、義務の移転が行われ、正式に事業の所有権が移転します。

事業買収のポイント

ここからは、事業買収を成功に導くためのポイントを解説します。

買収の目的の明確化

事業買収を通じて具体的に何を実現したいのか、どのような成果を期待しているのかを詳細に検討します。

例えば、市場シェアの拡大を目指すのか、技術力の獲得を狙うのか、あるいは新規市場への参入を計画しているのかなど、具体的な目標設定を行いましょう。

明確な目的を持つことで、適切な買収候補先の選定が容易になり、M&A全体の流れがスムーズに進行します。

買収対象企業の財務状況の把握

財務状況の把握は、買収後に予期せぬ問題が発生するリスクを軽減し、円滑な事業統合を目指す上で欠かせません。そのため、対象企業の資産内容、負債構造、売上規模や収益性などを徹底的に精査するデューデリジェンスを必ず行いましょう。

まとめ|事業買収の特長を理解し、目的に応じて適切な手法の選択を

事業買収は、新規事業への参入や競争力強化、リスク分散など、現代企業の成長に欠かせない施策といえます。一方で、財務リスクや人材流出への対策など、さまざまな課題もあります。

本記事で紹介した知識も活用して、事業買収のメリットを十分に引き出すとともに、直面し得る課題への準備を整えましょう。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、事業買収のご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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