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レンタルスペース業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

業種

  • 公開日2025.03.27
  • 更新日2025.04.02

レンタルスペース業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

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多様な働き方やライフスタイルの変化を背景に、レンタルスペース市場は急成長を遂げています。その一方で、事業の拡大や後継者不足への対応としてM&Aが急増中です。

今回は、2025年のレンタルスペース業界におけるM&A最新動向、メリット・デメリット、成功のポイントを徹底解説します。

レンタルスペース業界の市場動向

レンタルスペース業界は、多様化する働き方やライフスタイルの変化を背景に、急速な成長を遂げています。市場規模は2025年に向けて拡大が予測されており、特にコワーキングスペースやイベントスペースの需要が高まっています。

レンタルスペース業界の市場規模

「一般社団法人シェアリングエコノミー協会」と「株式会社情報通信総合研究所」の共同調査によると、2022年度のシェアリングスペース市場規模は3,797億円でした。現状のペースを維持したまま市場規模が拡大した場合、2032年には2兆5,384億円まで成長する見込みです。

【出典】株式会社 情報通信総合研究所「シェアリングエコノミー関連調査2022年度調査結果(市場規模)」

レンタルスペース市場の将来性

2025年以降も、レンタルスペース市場はさらなる発展が期待されています。先端テクノロジーを活用したスマートオフィスの需要増加、環境に配慮したサステナブルなレンタルスペースの提供がトレンドになる予測されます。

レンタルスペース業界が抱える課題

レンタルスペース市場は急速な成長を遂げる一方で、複数の経営課題に直面しています。以下、3つのポイントに分けてご説明します。

顧客ニーズの変化への対応

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、レンタルスペースの利用形態は従来の大規模イベントやパーティー利用から、個人や少人数でのワークスペース利用へとシフトしました。顧客ニーズの変化に対応するためには、施設のリノベーションや最新設備の導入が不可欠となり、事業者にとって設備投資負担の増加が課題となっています。

繁忙期と閑散期の需要の違い

レンタルスペース事業は時間単位での貸し出しが基本です。季節や時期による需要の変動が大きく、収益が不安定になりやすいとされます。中でも小規模施設では収益の変動幅が大きいので、事業計画の立案が難しい状況です。

オンライン予約などIT化への対応

昨今はレンタルスペースにおいても、オンライン予約システムの導入やスマートキーを活用した入退室管理など、業務の自動化・効率化が求められています。

しかし、これらのシステム導入には高額なコストがかかるだけでなく、運用に関する専門知識が必要です。また、複数の予約プラットフォームへの対応が必要となり、手数料の負担が収益を圧迫しています。

レンタルスペース業界のM&A最新動向(2025年)

2025年に入り、レンタルスペース業界は大規模な構造変革期を迎えているといわれています。大手企業による戦略的な買収から、個人事業主による小規模なM&Aまで、業界全体で取引が活発化しているのです。

M&Aは増加傾向

コワーキングスペース需要の拡大を背景に、業界内での経営統合が増加傾向にあります。ただし、単なる施設の売買ではなく、運営ノウハウや顧客基盤を含めた包括的な事業承継へと性質が変わりつつあります。

この変化は、多様化する働き方に対応するための戦略的な動きです。従来型のレンタルスペースから、付加価値の高いサービス提供型施設への移行が進んでいる証といえます。

地域別のM&A動向の違い

首都圏や大都市圏では、立地の優位性を活かした収益性の高い物件の取得を目指すM&Aが主流です。例えば、好立地の物件は集客率が高く、新規参入企業であっても早い段階で黒字にできる可能性があります。

レンタルスペース業がM&Aをするメリット

M&Aは既存リソースの効率的な活用と、新たな価値創造を両立できる手段として重要性が高まっています。ここでは、レンタルスペース業がM&Aをするメリットをご紹介します。

事業承継の実現

後継者不足に直面する事業者にとって、M&Aは事業価値を維持しながら円滑な承継を実現できる手段です。長年培われた運営ノウハウ、顧客との信頼関係を次世代に引き継ぐことで、持続可能な事業運営が可能となります。

新規参入時のコスト軽減

M&Aによる事業取得は、新規参入時の初期投資やリスクを軽減します。確立された運営システムや既存の顧客基盤を活用できるので、市場参入から収益化までの期間を短縮できるのがメリットです。

資金調達の実施

M&Aを通じた事業規模の拡大は、金融機関からの信用力向上につながります。特に安定した収益基盤を持つレンタルスペース事業では、事業計画の実現可能性が高く評価され、より有利な条件での資金調達が可能です。

レンタルスペース業がM&Aをするデメリット

レンタルスペース事業のM&Aには、予期せぬリスクや課題が潜んでいるものです。売却時の価格設定や詳細な調査対応など、経営者にとって大きな負担となる要素が存在します。

希望額での売却が難しい

レンタルスペース事業の特性上、収益が安定しない傾向にあることから適正な企業価値の算定が難しくなります。月々の収入が予約状況に大きく左右され、季節変動も激しいため、買い手側は慎重な姿勢を示すことが多いようです。そのため、希望額で売却できないケースも見られます。

デューデリジェンスへの丁寧な対応が必要

売却時には、詳細な調査(デューデリジェンス)への対応が必須となります。財務状況や契約関係の精査に加え、施設の現状確認や運営実態の開示など、膨大な資料作成と情報提供が求められます。データ開示作業のため、結果的に経営者の負担が増大するでしょう。

レンタルスペース業のM&Aを成功させるためのポイント

M&Aを成功に導くためには、明確な戦略立案と綿密な調査、そして専門家の支援が不可欠です。ここでは主に、売り手企業におけるM&A成功のポイントをご紹介します。

M&Aの目的の明確化

事業売却の目的を明確にし、買い手企業に対して事業の将来性やメリットを具体的に示すことが大切です。独自の強みや競争優位性、成長可能性などを、データにもとづいて説明することで、買い手の信頼を得られるでしょう。

デューデリジェンスの徹底

買収前のデューデリジェンスでは、売上を含む財務状況に加えて、物件の状態、賃貸借契約や建物管理契約の詳細確認、近隣とのトラブル有無といったあらゆる観点で調査が行われます。

このほかに、予約システムの運用状況やデータ移行にともない想定されるリスク、顧客データの管理体制や承継方法、施設の法的適合性(消防法等)の確認、従業員の継続性など、事業継続に関わる重要事項を漏れなく共有しましょう。

専門家への相談

M&Aを成功させるには、契約書の作成や価値算定、リスク評価などで法務・財務・税務など各分野の専門家による支援が不可欠です。

特にレンタルスペースの場合、物件の賃貸借契約の承継や、予約システムやプラットフォームの契約関係の整理、稼働率データの分析などが重要となります。専門的な判断が必要な場面では、経験豊富な専門家のアドバイスを受けることで、重大なトラブルを回避しやすくなります。

レンタルスペース業界(業種や業界)のM&A事例

近年のレンタルスペース業界では、大手企業による積極的なM&Aが展開されています。特に2024年から2025年にかけて業界再編の動きが加速しており、中小規模事業者の買収が活発化しています。主な事例を見ていきましょう。

株式会社 スペースマーケッ トによる株式会社スペースモールのM&A

株式会社スペースマーケットは、株式会社スペースモールの全株式を取得し、2021年7月1日付で完全子会社化することを決定しました。本件は、スペースマーケットにとって初の他社株式取得となります。

スペースマーケットは、国内最大級のスペースシェアプラットフォーム「スペースマーケット」を運営し、15,000件以上の遊休スペースを掲載しています。一方、スペースモールは、空き家や空きテナントのレンタルスペース運営や運営代行を手掛け、120件以上のスペース運営実績を持ちます。今回のM&Aにより、両社のノウハウを融合し、遊休資産の活用促進を加速させる狙いがあります。

スペースシェア市場は、リモートワークの普及や多様な働き方の浸透を背景に拡大を続けています。本件は、プラットフォーマーによる運営力強化を目的としたM&Aの好例であり、今後の市場成長を見据えた戦略的な動きといえます。

【出典】株式会社 スペースマーケッ ト「会社スペースモールの株式の取得(100%取得)に関するお知らせ」

エリアリンク株式会社による株式会社LIFULL SPACEのM&A

エリアリンク株式会社は、株式会社LIFULL SPACEの全株式を取得し、2024年2月29日付で完全子会社化する契約を締結しました。本件により、LIFULL SPACEの親会社であった株式会社LIFULLから株式を取得する形となります。

エリアリンクは、トランクルーム「ハローストレージ」を全国で2,100以上の物件、約10万室展開する業界大手。一方、LIFULL SPACEは、トランクルーム検索サイト「LIFULLトランクルーム」を運営し、利用者と事業者をつなぐ役割を担っています。今回のM&Aにより、エリアリンクは物件データと検索ノウハウの融合により、新規出店の精度向上を図るとともに、LIFULL SPACEのIT技術を活用しシステムの効率化やデータベースの強化を目指します。

トランクルーム市場は、都市部の収納ニーズ増加を背景に拡大を続けています。本件は、事業のデジタル化と新規出店戦略の強化を目的としたM&A事例として注目されます。

【出典】エリアリンク株式会社「株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」

株式会社あどばるによる

株式会社ビジョンは、株式会社あどばるの株式を追加取得し、2021年12月1日付で子会社化しました。これにより、ビジョンのあどばる株式の保有割合は50.10%となり、経営権を取得した形となります。

ビジョンは、グローバルWiFi事業や情報通信サービス事業を展開し、企業向けの通信インフラ提供に強みを持ちます。一方、あどばるは、フレキシブルオフィス市場で「Office Ticket」や「TIME SHARING」などのレンタルスペース事業を運営しています。特に「Office Ticket」は、月額定額制の会議室サービスとして、企業の短期的な空室活用を促進する革新的なビジネスモデルを展開しています。

本件のM&Aにより、ビジョンは情報通信サービスとレンタルスペース事業のシナジーを創出し、顧客基盤の拡大やコスト削減を図る狙いがあります。フレキシブルオフィス市場は、リモートワークの普及や働き方の多様化を背景に成長を続けており、本件は通信インフラ企業とスペース提供事業の融合による競争力強化を目的としたM&A事例といえます。

【出典】株式会社あどばる「株式会社ビジョンが株式会社あどばるを子会社化」

まとめ|レンタルスペース業界のM&A動向を押さえてM&Aを成功させましょう

レンタルスペース業界のM&Aは、事業の成長や継続を実現する有効な手段です。市場の拡大が続く中、競争環境の激化や経営課題の解決に向けた戦略的な動きが求められています。

今後の市場動向を見極めながら、M&A仲介会社などのサポートを受けて検討・実施しましょう。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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