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アウトソーシング業界のM&A動向や売却金額の相場、売却の注意点

業種

  • 公開日2025.03.25
  • 更新日2025.04.02

アウトソーシング業界のM&A動向や売却金額の相場、売却の注意点

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アウトソーシング業界は、人材派遣や業務委託といった働き方の柔軟性を高めるビジネスモデルによって、幅広い企業の効率化と成長を支えています。

しかし、競争の激化や人材不足といった課題から、M&Aを通じて事業拡大や経営基盤の強化を図る企業が増加しているのが現状です。

本記事では、アウトソーシング業界の基本的な解説に加え、M&Aの最新動向や売却金額の相場、成功のための注意点を解説します。業界の変化に対応し、戦略的にM&Aを活用したいと考えている方は、ぜひご覧ください。

アウトソーシング業界について

人材不足や業務の高度化が進む中、アウトソーシングやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の役割は重要性を増しています。まずは、アウトソーシング業の基礎知識と市場動向、さらに業界が抱える課題について解説します。

アウトソーシング業とは

アウトソーシング業とは、企業の非中核業務や専門的なスキルを必要とする業務を外部に委託するビジネスモデルです。業務効率化やコスト削減などを目的に、外部リソースを活用する需要の高まりを背景に拡大してきました。

アウトソーシングのサービス領域の具体例として、人事(給与計算・採用代行)、経理(記帳・決算処理)、ITサポート(ヘルプデスク・システム運用)、コールセンター(受電・アウトバウンド)などが挙げられます。外部委託によって、企業はコスト削減や業務効率の向上を実現でき、リソースを中核事業に集中させることが可能です。

アウトソーシングとBPOについて

アウトソーシングとBPOは似た概念ですが、対象となる業務の範囲に違いがあります。アウトソーシングは特定の業務を外部委託することを指しますが、BPOはより包括的に業務プロセス全体を外部に任せる形態だといえます。

例えば、データ入力の業務を外注するサービスをアウトソーシングと呼ぶのに対して、データ処理から分析までの一連のプロセスを委託する場合はBPOに該当します。

アウトソーシング・BPO市場の推移

アウトソーシング・BPO市場は、コスト削減意識の高まりやIT技術の進展などを背景に拡大を続けています。さらには、少子高齢化による慢性的な人手不足も、アウトソーシングの需要が高まっている理由の一つです。

アウトソーシングでサービスの対象となる領域は広がる傾向にあり、今後も新たな領域のサービスが登場する可能性があるでしょう。

アウトソーシング業界の課題

アウトソーシング業界には課題も存在します。例えば、委託先の管理不足による品質の低下や情報漏洩リスクが挙げられます。

また、人材派遣型のアウトソーシング業務では、法的リスクが伴うため派遣法や労働法の規制遵守が必要です。さらに、近年の人材不足により、優秀な人材を確保するコストが増加していることも課題の一つだといえるでしょう。

アウトソーシング業界のM&A動向

アウトソーシング業界では、業務効率化や市場拡大を目的としたM&Aが活発化しています。同業他社との統合による事業規模の拡大だけでなく、異業種との連携を通じて新たな価値を創出する動きも見られます。ここでは、アウトソーシング企業同士のM&Aと他業種とのM&Aについて動向を比較してみましょう。

アウトソーシング企業同士のM&A

アウトソーシング企業同士のM&Aは、市場シェアの拡大や競争力強化を目的に行われるケースが多く見られます。特に、規模の小さい企業同士が連携することで、リソースの効率的な活用や顧客基盤の拡大が期待されます。

具体例として、人材派遣業界では同業他社との統合により地域ごとのサービス提供力を強化する事例が多くなっています。スケールメリットにより、コスト削減やサービス品質の向上を実現できる可能性があります。

一方で、文化の違いや統合後の組織運営に課題が生じることもあるため、事前の調査や計画が重要です。

アウトソーシング業と他業種のM&A

アウトソーシング業界と他業種とのM&Aは、主に異業種のノウハウや技術を取り入れることで、新たなサービスの開発や市場開拓をすることが目的です。

例えばIT企業との提携により、クラウドサービスやAIを活用した高度なアウトソーシングサービスを提供するケースがあります。また、物流業界との連携では、サプライチェーン全体の効率化を目指す取り組みが注目されています。

競争力を強化するだけでなく、顧客にとっても利便性の高いサービスを提供できる点が大きなメリットです。ただし、異業種との統合では業務理解や組織文化の調整が求められます。

会社売却したときの借入金の取り扱い

会社を売却する際、借入金の取り扱いは売却手法によって大きく異なります。ここでは、各手法における借入金の取り扱いについて解説します。

株式譲渡の場合

株式譲渡では、売却対象の会社そのものが持つ借入金がそのまま引き継がれるのが一般的です。株式譲渡は会社の所有権を移転する手法であるため、会社の資産や負債、契約関係がすべて買い手に移ります。

そのため、買い手企業は対象会社の財務状況を十分に確認し、デューデリジェンスを通じて借入金の額や条件を正確に把握する必要があります。売り手側は、借入金の詳細を買い手に開示し、交渉段階で取り扱いを明確にしなければなりません。

事業譲渡の場合

事業譲渡の場合、売却対象の事業に関連する借入金は売却対象には含まれないのが一般的です。事業譲渡は特定の資産や契約を対象に行われるため、会社全体の負債が自動的に買い手に移ることはありません。

しかし、なかには買い手が対象事業の運営に必要な設備や資産の購入資金を負担する形で、実質的に借入金を引き継ぐケースもあります。こうした場合、事業譲渡契約において借入金の取り扱いや分配方法を明確に定める必要があります。

会社分割や合併を行った場合

会社分割や合併では、借入金がどのように扱われるかはスキームの設計次第です。会社分割の場合、分割計画に基づき、借入金の一部または全額を承継会社が引き継ぐことがあります。

一方、合併の場合は、消滅会社の借入金が存続会社に統合される形で引き継がれます。その際、取引金融機関の同意が必要になることが多く、契約条件の見直しや新たな借入契約の締結が求められる場合もあるため注意が必要です。

アウトソーシング企業のM&A売却金額の相場

アウトソーシング企業のM&A売却金額には、業界特有の要因が影響を与えます。例えば、企業が保有する資産や長期契約、クライアントリスト、現在の収益などは、買い手にとって価値を高める要素です。

一方で、収益が一部の顧客に依存している場合や、人材の流動性が高い場合は、買い手側のリスクとして評価が下がることがあります。

買い手と売り手が交渉する際は、業種はもちろん、資産や負債の状況、収益性などをもとに企業価値を算出します。アウトソーシング企業の売却を検討する際には、これらの要因を踏まえ、専門家による適切な企業価値評価を受けることが大切です。

>企業価値算定はこちら

アウトソーシング企業をM&Aで売却する際の注意点

アウトソーシング企業がM&Aで売却を検討する際には、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。以下の注意点を踏まえて慎重に判断しましょう。

事業に必要な許可は引き継ぎできない

アウトソーシング業界では、業種によっては労働者派遣業や有料職業紹介業といった特定の許認可が必要となる場合があります。これらの許認可は原則として法人に紐づくため、株式譲渡であれば引き継ぎが可能ですが、事業譲渡の場合には新たに許認可を取得する必要があります。

この点を見落とすと、取引の成立後に業務が継続できなくなるリスクが生じるため注意が必要です。

競業避止義務を負う

M&Aにおける競業避止義務とは、売却後に売り手が同業種で新たに事業を開始したり、既存の顧客を引き抜いたりすることを制限する義務を指します。こちらは買い手企業が取得した事業の価値を守るために設けられることが多い条件です。

しかし、競業避止義務の範囲が広すぎると、売却後の売り手のビジネス活動が大幅に制限される可能性があります。

アウトソーシング企業のM&Aの事例

アウトソーシング業界では、業務効率化や事業拡大を目的としたM&Aが活発に行われています。以下に、実際の事例をご紹介します。

パーソルホールディングス株式会社によるプログラムド社のM&A

パーソルホールディングス株式会社(東京都渋谷区)は、2017年7月に豪州の人材サービス・メンテナンス事業大手であるProgrammed Maintenance Services Limited(本社:豪州パース、以下プログラムド社)の全株式を取得し、子会社化する契約を締結しました。

プログラムド社は1951年に創業し、人材派遣や人材紹介を中心とした人材サービス事業と、施設管理・メンテナンス事業を展開しており、オーストラリア市場で確固たる地位を築いています。本買収により、パーソルグループはアジア・パシフィック地域において最大級の総合人材サービス企業となることが期待されています。

また、パーソルグループはすでに13の国と地域で事業を展開しており、プログラムド社の施設メンテナンスのノウハウを日本や東南アジア、北アジアへ展開することで、さらなる事業成長を目指します。

日本では少子高齢化による労働力人口の減少が進んでおり、国際展開の強化が不可欠となっています。本件は、グローバル戦略の一環として、パーソルグループの競争力をさらに高める重要な施策といえるでしょう。

【出典】パーソルグループ「豪州人材サービス・メンテナンス事業大手Programmed Maintenance Servicesの全株式取得に向けた契約を締結」

日本PCサービス株式会社によるミソナル株式会社のM&A

日本PCサービス株式会社(大阪府吹田市)は、2021年8月2日、コールセンター事業を展開するミナソル株式会社(東京都台東区)の全株式を取得し、完全子会社化したことを発表しました。

日本PCサービスは、パソコンやスマートフォンなどのIT機器に関する設定・トラブル解決を提供し、年間約34万件のサポート実績を持つ独立系企業です。一方、ミナソルは、通信・デリバリー業界向けのコールセンター事業を展開し、高い提案力を強みとしています。本買収により、日本PCサービスは、ミナソルのアウトバウンド営業力を活用し、同社の「家まるごと・オフィスまるごとサポート」戦略を強化する方針です。

今後、ミナソルは日本PCサービスのアフターセールス事業を担い、顧客のIT機器・ネットワークに関する課題を解決する最適な提案を行います。また、新たにアウトバウンドコールセンター代行業務を展開し、法人向けビジネスソリューション事業の拡大を図ります。

IT・ネットワークの重要性が高まる中、本M&Aは、サポートサービスと営業支援機能を統合し、より多くの顧客に最適なITソリューションを提供する戦略的な動きとして注目されます。

【出典】日本PCサービス株式会社「日本PCサービスが味噌なるをグループ化」

まとめ|アウトソーシング業界のM&Aは今後活発化していく

アウトソーシング業界は、企業の効率化ニーズや人材不足の影響を受けて、今後ますますM&Aが活発化していくと予想されます。M&Aによる事業の多角化や競争力強化が期待できるでしょう。

ただし、売却の際には相場や法的な手続き、引き継ぎの注意点を十分に理解することが重要です。適切な準備と戦略的なM&Aの活用で、アウトソーシング企業を成長へ導きましょう。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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