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ホームセンター業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

業種

  • 公開日2025.03.27
  • 更新日2025.04.02

ホームセンター業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

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ホームセンター業界では、近年の市場の成熟化や競争の激化を背景に、M&A(合併・買収)が活発化しています。

とりわけ昨今は、規模拡大による経営の効率化や競争力の強化を目的とした動きが目立ちます。

そこで今回は、ホームセンター業界におけるM&Aの最新動向や、メリット・デメリット、成功のためのポイントを徹底解説します。

ホームセンター業界の市場動向

経済産業省が公表する「商業動態統計調査」のデータによると、2023年におけるホームセンター業界の商品販売額は約3兆3,411億円となっています。

2020年には新型コロナウイルス感染拡大にともなう“巣ごもり需要”の影響から、一時的に約3兆4,963億円にまで達しました。ただし、その後は金額が減少傾向にあり、3兆3,000億円台で推移しています。

【出典】経済産業省「商業動態統計調査 時系列データ ホームセンター商品別販売額等及び前年(度、同期、同月)比(XLS/318KB)」

ホームセンター業界が抱える課題

ホームセンター業界は、競争の激化・市場の成熟化・人口動態の変化などが複合した経営課題に直面しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で生じた“巣ごもり需要”が一旦落ち着きを見せて、業界全体で事業の構造改革を求められている状況です。

ここでは、ホームセンター業界が抱える課題についてお伝えします。

同業他社との競争が激化

ホームセンター各社は、これまでの実店舗間の競争に加えて、Eコマースプラットフォームの拡大による新たな競争に直面しています。

特に日用品分野では、利便性の高いドラッグストアチェーンや豊富な品揃えを誇るオンラインストアとの競争が激化しており、従来の商圏戦略や価格戦略の見直しが不可欠となっています。

上位企業の寡占化

ホームセンター業界では、大手企業による市場の寡占化が進行しています。その背景には、経営資源の効率的な活用、規模の経済性を追求する狙いがあり、今後も業界再編が進むことが予想されます。

人口減少による市場の縮小

日本の人口減少は、ホームセンター業界にとって深刻な課題となっています。特に、郊外立地が多いホームセンターにとって、地方エリアの人口減少は経営基盤に大きな影響をおよぼすと懸念されています。

さらに、新設住宅着工数の減少や若年層の持ち家離れといった社会的変化も、需要の低下を招く要因とされます。

ホームセンター業界のM&A最新動向(2025年)

ホームセンター業界では、前述した競争の激化や市場の成熟化などを背景に、事業統合の動きが加速しています。業界再編の流れは、大手企業による中小企業の買収にとどまらず、異業種との戦略的提携へと広がりを見せている状況です。

ここでは、ホームセンター業界のM&A最新動向をご紹介します。

ホームセンター企業同士でのM&Aが増加している

近年は業界内での企業統合が新たな局面を迎えており、大手ホームセンターチェーンが地域密着型企業を傘下に収める動きが見られます。

こちらは、実店舗市場の飽和や、ECサイトとの競争激化といった業界課題の解決に向けた経営戦略の一環で実施されています。

親和性の高い企業間でのM&Aが見込まれる

事業モデルの異なる企業間の経営統合も注目を集めています。

代表的な事例として、「カインズホーム」と「東急ハンズ」の経営統合が挙げられます。郊外型の大規模店舗展開を得意とする「カインズホーム」と、都市部で専門性の高い商品を提供する「東急ハンズ」の統合により、両社の強みを活かした相乗効果が生まれました。

【出典】PR TIMES「新たなDIY文化の共創に向けて カインズと東急ハンズはパートナーへ」

リフォーム事業などの関連業種とも活発になっている

ホームセンター各社は、住関連市場の事業領域拡大を目指し、リフォーム分野への進出の動きが見られます。こうした業態を超えた事業再編の動きは、住生活関連市場全体のサービス強化と、新たな収益源の確保を目的とした戦略として位置付けられています。

ホームセンター企業がM&Aをするメリット

M&Aで事業統合・再編することで、規模拡大による資産の最適化や経営効率化などが期待できます。それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

資産の最適化につながる

M&Aによる物流ネットワークの効率化や仕入れコストの削減により、経営基盤の強化と資産の最適化を実現できます。

このほかに、特定の事業を売却することで現金化とコスト圧縮を同時に実現する例も見られます。M&Aは収益構造の安定化・最適化を実現する上で有効な手段です。

事業の統合・再編につながる

異なる事業特性を持つ企業同士のM&Aにより、新たなビジネスチャンスが生まれます。具体的には、専門性の高い商品ラインナップの拡充や、未開拓市場への参入、EC事業の強化といった相乗効果が期待できるでしょう。

ホームセンター企業がM&Aをするデメリット

M&Aの実施には、組織運営上の課題や、期待する効果を実現するまでの時間的・金銭的コストがともないます。ここでは、ホームセンター企業によるM&Aのデメリットを解説します。

従業員のモチベーションの低下や流出の恐れがある

M&Aによる組織統合の過程で、従業員の不安感や混乱が生じやすくなります。特に、雇用条件の変更や業務内容の見直しは、心理的な負担の増加が懸念されます。

さらに各社独自の企業文化の違いが統合の障壁となることがあるため、組織の一体感を醸成できるまでに多くの時間を要することも少なくありません。

シナジー効果が発揮されるまでに時間がかかるおそれがある

期待される相乗効果が発揮されるまでには、想定以上の時間とコストがかかる可能性があります。また、経営方針の違いや意思決定の遅延が、効果実現の遅れにつながるリスクまで考慮する必要があるでしょう。

ホームセンター業界がM&Aを成功させるためのポイント

ホームセンター業界でM&Aを成功させるには、「販路拡大戦略」「人材マネジメント」「専門家の知見活用」の3つが重要となります。また、統合をスムーズに進めるために、業務プロセスの標準化やシステム統合にも注力すると良いでしょう。ここでは、ホームセンター業界がM&Aを成功させるためのポイントを解説します。

販売チャネルの拡大

M&Aによる販売網の拡充は、企業の成長戦略において中核的な役割を果たします。具体的には、都市部の小型店舗と郊外の大型店舗を組み合わせることで、商圏の相互補完が可能となり、顧客接点の最大化につながります。

さらに実店舗とEコマースを効果的に連携させれば、消費者の多様なニーズに対応できる体制を構築できるでしょう。

人材流出の防止

M&A後の最大の課題の一つが、組織文化の融合と人材の定着です。特に、売り手側の企業の従業員に対しては、新体制における役割の明確化やキャリアパスの提示が不可欠となります。

ホームセンター分野のM&Aの知識・経験を有するアドバイザーの活用

ホームセンター業界特有の課題や市場動向を熟知した専門家のサポートを受けましょう。企業価値評価から、統合後の運営計画策定・業務プロセス標準化・システム統合まで、専門的なアドバイスを取り入れることで、円滑な事業統合を実現しやすくなります。

ホームセンター業界のM&A事例

ここでは、過去に注目されたホームセンター業界のM&A事例を3つご紹介します。

株式会社カインズによる株式会社東急ハンズのM&A

株式会社カインズは、2022年3月31日付で東急不動産ホールディングスの子会社である株式会社東急ハンズの全株式を取得し、グループ化することを決定しました。本件は、両社の持つ事業の相互補完性を活かし、新たなDIY文化の創造を目指す戦略的買収です。

カインズは、全国に展開するホームセンターとして、DIY用品を含む日常生活関連の商品を提供。一方、東急ハンズは、都市部を中心に幅広いDIY・ホビークラフト商品を扱い、「ヒント・マーケット」として独自のライフスタイル提案を行ってきました。今回のM&Aにより、カインズのSPA(製造小売)モデルやデジタル基盤と、東急ハンズの豊富な商品知識・コンサルティングセールスを融合させ、より幅広いDIYの普及を図る狙いです。

今後は、カインズの物流・仕入れ基盤の活用による効率化や、DIYイベントの共同開催を通じた文化形成を推進。両社の強みを活かし、DIYを単なる趣味ではなく「生活文化」として根付かせることで、新たな市場創出とブランド価値の向上が期待されます。

【出典】PR TIMES「新たなDIY文化の共創に向けて カインズと東急ハンズはパートナーへ」

 

コーナン商事株式会社による株式会社ホームインプルーブメントひろせのM&A

コーナン商事株式会社は、2023年6月1日付で、株式会社ホームインプルーブメントひろせ(HIひろせ)の全株式を取得し、完全子会社化することを決定しました。本件は、コーナン商事の九州エリアでの事業基盤強化と、食品スーパー事業への進出を目的とした戦略的M&Aです。

コーナン商事は、全国展開するホームセンターチェーンであり、住まいと暮らしに関わる多彩な商品・サービスを提供。一方、HIひろせは、九州を中心に「スーパーコンボ」と呼ばれる食品スーパーとホームセンターを併設した業態で事業を展開しており、地域に根ざした経営を行っています。

本M&Aにより、コーナン商事はHIひろせの九州41店舗をグループに迎え、未開拓地域でのシェア拡大を図るとともに、食品スーパー事業にも進出しました。さらに、PB商品供給や物流・販売ノウハウの統合を通じ、業務効率化と収益性向上を目指します。今後、両社のシナジーを最大限活用し、競争力のある総合リテール企業としての成長が期待されます。

【出典】コーナン商事株式会社「株式会社ホームインプルーブメントひろせの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」

DCMホールディングス株式会社によるるDCM株式会社と株式会社ケーヨーのM&A

DCMホールディングス株式会社は、2024年9月1日付で、完全子会社であるDCM株式会社を存続会社、株式会社ケーヨーを消滅会社とする吸収合併を実施します。本件は、グループ内の組織再編を通じて経営の機動性を高め、ホームセンター市場の変化に迅速に対応することを目的としています。

DCMグループは、DIYを核とした商品・サービスの開発を進め、ホームセンター業界のリーダーとして事業を拡大。一方、ケーヨーは千葉県を拠点に「ケーヨーデイツー」のブランドでホームセンターを展開してきました。今回の合併により、DCMグループ内での経営資源の最適化が進み、店舗運営や商品開発、物流の効率化が期待されます。

合併後、ケーヨーデイツーの店舗は「DCM○○店」に統一され、ブランドの一元化が図られる。これにより、DCMは全国規模での統一的なブランド展開を進め、さらなる成長を目指します。

【出典】DCMホールディングス株式会社「完全子会社の合併に関するお知らせ」

まとめ|ホームセンター業界のM&A動向を押さえてM&Aを成功させましょう

ホームセンター業界におけるM&Aは、事業規模の拡大や経営効率の向上を図る有効な手段です。しかし、統合後の課題を適切に管理しなければ、シナジー効果の実現が遅れるリスクもあります。

本記事でご紹介した事例やポイントを参考にしながら、M&Aを成長戦略の一環として検討し、自社の競争優位性の確立を目指しましょう。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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