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学校法人のM&A動向(2025年)メリット・デメリット/事例/成功のポイントを解説

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  • 公開日2025.03.27
  • 更新日2025.04.02

学校法人のM&A動向(2025年)メリット・デメリット/事例/成功のポイントを解説

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私立学校を設置・運営する学校法人の間では、生徒数の減少などにより経営が不安定になる問題を抱えているところも見られます。解決手段の一つとして、M&Aを検討する方も多いでしょう。

この記事では、学校法人の課題やM&A最新動向、主なメリット、成功のコツなどをご紹介します。

学校法人の現状

学校法人の現状を語る上で欠かせない問題が少子化です。学校に通う年齢層の人口は減少しており、今後も減り続けると予測されています。

ただし、高等教育機関(大学・短大・専門学校・高等専門学校など)への進学率はやや増加傾向にあります。学部や学科の細分化に伴い、大学教員数も増えていることが特徴です。

【出典】文部科学省「令和6年度学校基本調査(確定値)について公表します。」

【出典】e-start「学校基本調査年次統計」

学校法人が抱える課題

学校法人を運営する上で、以下のような点が問題視されています。課題解消のためにできることを検討しましょう。

学生数の減少

学校法人にとって、学生数の減少は無視できない課題です。そもそも少子化で学生の人数が少ない中、工夫して学生数を確保する取り組みが求められます。

財政基盤の不安定さ

学生の少なさは、学校法人の財政基盤にも影響を与えます。学生を安定して確保できなければ経営が不安定になりやすく、職員の給与支払いにも支障が出るかもしれません。

学校法人のM&A最新動向(2025年)

M&Aを行う上では、業界の最新動向を把握しておくことも重要なポイントです。以下では、学校法人のM&A最新動向を解説します。

大学を設置・運営する学校法人によるM&Aが目立っている

主流とされているのが、大学を運営する学校法人同士のM&Aです。両者のシナジー効果によって、より良い学問の場を提供できるようになるのが魅力です。一定の学生数を確保しやすいのもメリットでしょう。

なお、学校法人のM&Aでは「吸収合併」や「新設合併」などのスキームによって学校法人同士の合併が行われています。

医療法人によるM&Aも見られる

学校法人同士のM&Aだけではなく、医療法人とのM&A事例も存在します。例えば、医療法人がM&Aで学校法人を買収し、優秀な人材の育成・獲得につなげるケースがあります。

事業会社によるM&Aも増加する可能性がある

経営の安定化を目指すため、事業会社と学校法人のM&Aが増える可能性も考えられています。事業会社の持つ経営ノウハウに基づき、学校運営の立て直しを図るケースが増加するかもしれません。

学校法人がM&Aをするメリット

学校法人がM&Aを実施することで、各種課題を解決できる可能性があります。こちらでは、具体的なメリットを解説します。

学校法人の存続と運営の継続

学校法人で定員割れが続くと、いずれ経営は立ち行かなくなります。M&Aを行うことで学校を存続させ、廃校を避けることも可能です。

学校のブランド価値の向上

大手学校法人とのM&Aにより、学校のブランド力を高められることがあります。知名度や信頼性の高い学校法人との相乗効果により、多くの学生を獲得できると期待できます。

教育の質の向上

M&Aを行った学校法人と相互でノウハウを共有できるようになると、教育の質を高めることにもつなげられます。これにより学校全体の評判が高まれば、安定した学生の確保にも役立つでしょう。

雇用の継続と不足する教職員の確保

廃校になると、職員は解雇となってしまいます。経営状況の悪い学校法人の場合、退職金支払いが困難なケースもあるでしょう。M&Aが成功すれば、職員の雇用継続も可能です。買い手側は、不足している教職員を確保できるのも魅力となります。

学校法人がM&Aをするデメリット

学校法人のM&Aを実行する前に、デメリットについて把握しておくことが大切です。ここでは、M&Aによる主な注意点をご紹介します。

教育理念や方針が変わる

学校独自の教育理念や方針は、M&Aによって変化する可能性が考えられます。教職員や学生たちの中に、方針転換が受け入れられないという人も出てくるでしょう。事前の交渉の際に、今後の方向性についてしっかりとすり合わせておくことが重要です。

学生や保護者、教職員に不安が広がる

学校法人のM&Aは、教職員だけではなく学生や保護者にも影響を与えます。教職員への説明と同意取得を行うのはもちろん、在学生・保護者への説明も行うと良いでしょう。関係者に対して丁寧な説明を実施し、不安を取り除いた上でM&Aを行う必要があります。

学校運営の自由度が下がる

M&Aにより、これまでの運営と比べて自由度が低下してしまうこともあります。理事会メンバーの交代や教職員の移籍が行われる可能性も考えられます。

特に、吸収合併や役員の総入れ替えなどを行った場合、売り手側の経営権はほとんど失われてしまうと考えておきましょう。

学校法人がM&Aを成功させるためのポイント

学校法人のM&Aを成功させるには、以下のポイントを押さえておくことがおすすめです。具体的なコツや注意点を確認しましょう。

売却後の学校のビジョンを明確に持つ

M&Aを行った後の学校運営について、明確なビジョンを持っておくことが重要です。最終的に目指す形が決まっていれば、目標達成に向けてどのような取り組みをすれば良いかが定まります。

教職員や学生、保護者の不安を取り除く

M&Aの影響を受ける関係者の不安を取り除くのも大切です。信頼を損ねて教職員や学生が離れてしまわないよう、慎重な対応を心がけましょう。不利益がない旨を説明する機会を設け、後からの質問にも真摯に対応できる体制を整えることがおすすめです。

ガバナンス体制を整備する

学校法人は特有の管理体制(ガバナンス)で動いていることも珍しくありません。ガバナンスの整備が不十分であると判断された場合、トラブルの要因となることが予想され、買い手からの評価が落ちてしまうこともあります。交渉を始める前に体制を見つめ直し、必要に応じて整備しましょう。

施設や設備の管理を適切に行う

施設や設備などの資産は、M&Aの価格を左右する要素となります。買い手に良い印象を与えるためには、校舎や各種設備の管理を適切に行い、良好な状態を保つことも大切です。

専門家にアドバイスをもらう

M&Aを成功させるためには専門家の協力が不可欠といえます。学校法人業界のデューデリジェンスでは、「学校設置基準への適合状況」「私立学校振興助成法への対応」「補助金の継続性」「教職員の処遇と年金制度」などを入念にチェックします。

M&Aプロセスにおいて業界の専門知識が必須のため、M&A仲介会社のようにプロへ依頼してアドバイスを受けましょう。また、学校法人は株式会社同士のM&Aと異なる部分も多いため、業界に詳しい専門家に相談することもポイントです。

学校法人のM&A事例

これまでにも、多くの学校法人のM&Aが行われてきました。以下では具体的な事例をピックアップしてご紹介します。

東京工業大学と東京医科歯科大学が統合

東京医科歯科大学と東京工業大学は、2024年度秋を目処に統合し、新大学「東京科学大学(仮称)」を設立する予定です。統合後は1法人1大学となり、在学生は新大学の学生として所属することになります。

統合時点では、学位・教育課程・入試制度に大きな変更はありませんが、今後見直しを検討する予定です。卒業証書は新大学名で発行されますが、旧大学名の記載についても調整が進められています。

今回の統合により、理工学と医歯学が融合し、研究・教育のさらなる発展が期待されています。今後の詳細については随時発表される予定です。

【出典】国立大学法人東京工業大学「東京医科歯科大学との大学統合後の教育・学生生活」

天理大学と天理よろづ相談所学園が合併

天理大学と天理医療大学は2023年4月1日に統合し、天理医療大学の医療学部を天理大学に譲渡することを発表しました。

天理大学の永尾教昭学長は、合併の目的を「建学の精神にもとづく教育領域の拡大」とし、既存の4学部に医療学部を加えることで、より幅広い分野で社会に貢献できる人材育成を目指すと説明しました。また、学部横断型の学びの推進や地域貢献、国際プログラムへの医療視点の導入など、今後の展望についても言及しました。

天理医療大学の吉田修学長も、合併による教養教育の充実や学生の成長機会の拡大に期待を寄せ、「2025年の天理大学創立100周年を見据え、対話を重ねながら合併を成功させたい」と語りました。

本合併に向け、文部科学省との協議が進行中であり、今後さらなる詳細が公表される予定です。

【出典】天理大学「天理大学 天理医療大学との合併に関する記者説明会を実施」

栄光HD子会社の栄光と国際学園が業務提携・事業譲渡

栄光ホールディングスの連結子会社である株式会社栄光は、学校法人国際学園と業務提携契約および事業譲渡契約を締結しました。これにより、栄光が運営する日本教育大学院大学の設置者は2024年4月1日をもって国際学園に変更される予定です(文部科学省の認可が前提)。

日本教育大学院大学は、2006年の開設以来、254人の修了生を輩出し、学校教育の現場で活躍しています。今回の譲渡は、教育環境の向上と長期的な運営の安定化を目的としており、栄光は引き続き大学院の運営を支援する方針です。

国際学園は、星槎大学や星槎国際高等学校を運営し、幅広い教育分野で実績を持つ法人です。本件に伴う栄光ホールディングスの業績への影響はありません。

【出典】栄光ホールディングス株式会社「当社連結子会社である株式会社栄光と学校法人国際学園との業務提携契約及び事業譲渡契約に関するお知らせ」

まとめ|学校法人のM&A動向を押さえてM&Aを成功させましょう

少子化の流れを受けて経営に不安を抱える学校法人は少なくありません。運営を継続し、多くの学生を確保する手段として有効なのがM&Aです。成功のためには売却後のビジョンを明確に持つ、ガバナンス体制を見直すといったポイントを意識することが大切です。

また、M&A仲介会社で専門家の力を借り、適切なサポートを受けましょう。CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

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