CINC CapitalはCINC(証券コード:4378)のグループ会社です。

お電話でのご相談はこちら(無料)

03-4500-7072

CINC CapitalはCINC(証券コード:4378)のグループ会社です。

人材紹介業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

業種

  • 公開日2025.04.03
  • 更新日2025.04.03

人材紹介業界のM&A動向(2025年)メリットデメリット/事例/成功のポイントを解説

シェアする

人材紹介業界ではM&Aが活発化する動きが見られます。同業界の2023年度の市場規模は過去最高を記録し、人材紹介事業の統合や買収が多くなりました。

後継者不足に悩む中小企業から、事業拡大を狙う大手企業まで、M&Aのニーズは多様化しています。

本記事では、2025年の人材紹介業界におけるM&A動向を解説します。M&Aのメリット・デメリットから具体的な成功事例までお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

人材紹介業界の現状

「株式会社矢野経済研究所」の調査によると、2023年度における人材紹介業界の市場規模は、ホワイトカラー職種の人材紹介業市場で4,110億円となり、前年から17.1%増加しました。

なお、ホワイトカラー職種の人材紹介業・人材派遣業・再就職支援業を含めた人材関連ビジネス全体の市場規模は9兆7,156億円に達し、今後もさらなる成長が予測されています。

同調査によると、人材関連ビジネス全体の市場規模は2019年から年々増加傾向にあります。こうした市場拡大の中でも、ホワイトカラー職種の人材紹介業市場においてとりわけ需要が高まっているのが、ITエンジニアや介護職などの専門職種です。多くの企業が即戦力人材を求めることから採用需要が高まり、市場の拡大に影響を与えています。

【出典】矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査を実施(2024年)」

人材紹介業界が抱える課題

日本の人材紹介業界は、後継者不足や競争激化、法規制の厳重化などの経営課題に直面しています。それぞれ具体的に見ていきましょう。

労働力人口の減少

中小規模の人材紹介会社では、経営者の高齢化にともなう後継者不足や、働き手の確保が深刻な経営課題となっています。労働力人口の減少による影響を受けて、一部の人材紹介会社の存続が危ぶまれています。

求職者の多様化

現代の求職者は、スキルや経験が多様化しているほか、ライフスタイルや働き方に対する価値観も多様化しています。そのため、企業は一律の基準で採用に取り組むのが難しく、個々の求職者に合わせた柔軟な対応が求められています。

雇用構造の変化

世界的なインフレや賃上げ圧力の影響により、企業は従来の固定的な雇用契約から多様な働き方へのシフトを迫られています。この変化で、正社員だけでなく契約社員やフリーランスなどさまざまな雇用形態が導入され、雇用の枠組み自体が大きく変化しています。

人材紹介業界のM&A最新動向(2025年)

昨今の人材紹介業界では、大手企業による専門性重視の買収戦略や外資系企業の参入により、市場が新たな成長ステージを迎えています。ここでは、人材紹介業界のM&A最新動向をご紹介します。

大手人材紹介会社によるM&Aが積極的に行われている

大手人材紹介企業は、即戦力の強化と事業領域の拡大を目指し、中小規模企業の戦略的買収を加速させています。これには既存の顧客基盤と経営資源の融合によるシナジー効果で、市場競争力の強化を高める目的があります。

専門分野に特化した人材紹介会社の人気が出てきている

介護業界・IT業界・製造業界などの特定の分野に特化した人材紹介会社は、高い専門性と実績を背景にM&A市場で注目を集めています。各業界固有のニーズに応える専門知識とネットワークの保有が、買収候補としての価値を高めているのです。このように専門特化型のM&A案件は、年々拡大傾向にあります。

売却を検討する企業が増加している

市場環境の変化や競争の激化を背景に、多くの人材紹介会社が事業承継や経営効率化を目的として事業売却・経営統合の可能性を模索しています。企業価値の最大化を目指す戦略の一環として、M&Aを検討する経営者が多くなり、適切な買い手を探している状況です。

人材紹介会社がM&Aをするメリット

昨今の人材紹介業界では、後継者不足などの経営課題の解消にM&Aが活用されています。ここでは、人材紹介会社がM&Aをするメリットを売り手側の目線でご紹介します。

事業承継問題を解決できる

人材紹介業界における後継者不足が深刻化する中で、M&Aは経営権の円滑な移譲を実現する手段の一つです。売り手企業は長年続く後継者問題に迅速な対応が可能となり、事業の継続性を確保する体制を整えられます。

従業員の雇用の継続や退職金の支給ができる

M&Aで買い手企業との交渉次第では、自社の従業員の雇用を維持できる可能性があります。経営体制の交代にともなう不安を払拭できれば、従業員も安心して業務に専念できるでしょう。同様に、M&Aスキームの選択次第では従業員や役員の退職金を支給できる可能性があります。

個人保証から解放される

M&Aスキームの中でも株式譲渡では、債務が買い手企業に引き継がれるため、経営者は個人保証や担保提供の責任から解放されます。売り手企業の経営者が精神的・金銭的なリスクを大幅に軽減できる点は大きなメリットです。 

人材紹介会社がM&Aをするデメリット

人材紹介会社のM&Aでは、企業文化の違いによる摩擦や契約交渉の負担など、さまざまなリスクが存在します。売り手側の目線でデメリットを見ていきましょう。

経営方針が変わる

買い手企業による経営戦略の変更にともない、既存のサービス内容や料金体系が改定される可能性があります。売り手企業は、契約締結前に買い手企業と今後の経営戦略やサービス提供の方向性について綿密に協議することが大切です。

データベースやシステムの統合問題が発生する

M&Aの実施後は、各企業が長年にわたり独自に構築してきた人材データベースやシステムの統合が必要となります。この過程で互換性やデータの不整合などの問題が顕在化し、運用上のトラブルに発展するケースが少なくありません。

ブランド力が低下する

経営統合の過程で、これまで培われた人材紹介会社のブランドイメージが変化する可能性が考えられます。場合によっては、ブランド力が低下し、企業やサービスへの信頼が低下するおそれがあるでしょう。

人材紹介会社がM&Aを成功させるためのポイント

人材紹介会社のM&Aでは、適切な買い手の選定や、円滑な引き継ぎ計画、専門家による支援の活用が成功の鍵を握ります。事業の持続的な成長を実現するため、以下の点に注意を払って取り組みましょう。

経営状況や自社の強みを明確化しておく

事業の売却を検討する際は、自社の財務情報や業績、市場における競争力を客観的に把握し、明確にしましょう。

その上で、「独自の技術」「ブランド」「事業運営上の優位性」など、自社ならではの強みを具体的な数字・実績によって示すことで、買い手に信頼感を与えられます。

専門分野における実績があるなら積極的にアピールする

特定の領域で実績を上げている場合、成功事例やプロジェクトの成果を積極的にアピールしましょう。具体的な数字や事例を用いて、専門分野における技術力や市場での評価を裏付けることによって、自社への信頼度が向上します。

データやシステム、業務プロセスを整理しておく

M&Aの交渉をスムーズに進めるには、企業内の各種データ、人材システム、業務プロセスが十分に整備され、透明性が確保されていなければなりません。業務マニュアルやITシステムの更新を徹底することで、買い手が企業運営の実態を正確に把握しやすくなります。

専門家にアドバイスをもらう

M&Aプロセスにおける契約交渉・法務対応・税務のほか、デューデリジェンスのような専門的な分野では、M&A専門家との連携が必要です。その際は、人材紹介業界に精通するM&A仲介会社に相談することで、交渉の迅速化とリスクの最小化を実現できます。

人材紹介業界のM&A事例

株式会社ウィルグループによるDXHUB株式会社のM&A

ウィルグループ(東証プライム:6089)は、外国人雇用管理サポートサービス事業をDXHUB株式会社に譲渡することを決定し、2024年3月1日付で吸収分割を実施しました。

本事業は、在留カードの偽造確認や就労可否判定、行政書類の作成支援など、外国人雇用を支援するサービスを提供していました。しかし、顧客層が既存の派遣事業と異なり、新規開拓が伸び悩んでいたため、事業撤退を決定し、DXHUBへの譲渡を選択しました。

DXHUBは、在留外国人向け通信サービスやデジタル人材紹介を展開しており、本事業の取得により外国人雇用支援サービスの拡充と事業成長を図る狙いがあります。ウィルグループは約45百万円の譲渡対価を受領し、事業ポートフォリオの最適化を進める考えです。

【出典】株式会社ウィルグループ「会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ」

パーソルテンプスタッフ株式会社による株式会社ヒューテックのM&A

人材派遣・業務受託を手がけるヒューテック(佐賀県武雄市)は、パーソルテンプスタッフ(東京都渋谷区)との間で株式譲渡契約を締結し、2024年6月3日付でパーソルグループに参画しました。これにより、佐賀・福岡・長崎・熊本エリアにおける技術人材の育成と地域雇用の創出を強化します。

ヒューテックは佐賀県を中心に、製造・軽作業および事務職に特化した人材派遣サービスを展開し、県内トップシェアを誇る地域密着型企業です。一方、パーソルテンプスタッフは全国規模で人材派遣・紹介サービスを提供しており、九州にも複数拠点を構えています。さらに、製造・軽作業分野ではグループ会社のパーソルファクトリーパートナーズが九州で事業を展開しており、ヒューテックとのシナジーが期待されます。

本買収により、パーソルグループは九州エリアの事業基盤を強化し、製造・軽作業領域のさらなる拡大を目指す方針です。

【出典】パーソルテンプスタッフ株式会社「パーソルテンプスタッフと株式譲渡契約を締結」

株式会社クラウドワークスによるコデアル株式会社のM&A

クラウドワークス(東京都渋谷区)は、即戦力IT人材のマッチングプラットフォーム「CODEAL(コデアル)」を運営するコデアル(東京都千代田区)の全株式を取得し、2021年10月1日付で子会社化しました。

クラウドワークスは、日本最大級のクラウドソーシングサービスを運営し、450万人のユーザーと74万社のクライアントを擁しています。一方、コデアルは15,000名以上のハイスキルIT人材を抱え、企業とのダイレクトマッチングを強みとしています。本買収により、クラウドワークスは即戦力IT人材の活用を強化し、日本企業のDX推進を加速させる狙いです。

さらに、クラウドワークスの新規事業「クラウドリンクス」とのシナジーにより、エンジニアのみならず、マーケティング・マネジメント領域でも人材マッチングを拡大します。また、クラウドワークスの取締役CINO(Chief Innovation Officer)がコデアル取締役に就任し、新規事業全体を統括することで、さらなる成長を目指します。

この買収を通じて、クラウドワークスは「世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社」というビジョンの実現に向け、より幅広い人材活用のプラットフォームとしての進化を加速させていく方針です。

【出典】株式会社クラウドワークス「クラウドワークス、即戦力のIT人材を保有するコデアル株式会社を子会社化」

まとめ|人材紹介業界のM&A動向を押さえてM&Aを成功させましょう

人材紹介会社のM&Aには、企業価値の最大化や事業承継の円滑化といったメリットがあります。その一方で、企業文化の違いによる摩擦、契約条件の交渉負担などのデメリットも存在します。会社売却や株式譲渡に興味のある経営者の方は、ぜひ人材紹介業界に詳しいM&A仲介会社などの専門家に相談してみてください。

CINC Capitalは、M&A仲介協会会員および中小企業庁のM&A登録支援機関として、M&Aのご相談を受け付けております。業界歴10年以上のプロアドバイザーが、お客様の真の利益を追求します。M&Aの相談をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阿部 泰士

CINC Capital取締役執行役員社長

阿部 泰士

リクルートHRマーケティング、外資系製薬メーカーのバクスターを経て、M&A業界へ転身。 日本M&AセンターにてM&Aアドバイザーとして経験を積み、ABNアドバイザーズ(あおぞら銀行100%子会社)では執行役員営業本部長として営業組織を牽引。2024年10月より上場会社CINCの100%子会社設立後、現職に就任。

OTHERS 関連コラム すべてのコラムを見る

SEMINARセミナー すべてのセミナーを見る

最大800万円!?手残りを最大化するための「M&A補助金」~申請前に押さえるべきポイントを徹底解説~
  • Tips

最大800万円!?手残りを最大化するための「M&A補助金」~申請前に押さえるべきポイントを徹底解説~

2025/04/22(火)17:00〜18:00

オンライン

申し込む
会社を4度売却した経営者だけが知るM&Aの裏側 ~企業価値の高め方とは?~
  • Tips
  • M&A体験談

会社を4度売却した経営者だけが知るM&Aの裏側 ~企業価値の高め方とは?~

2025/04/15(火)17:00〜18:30

オンライン

申し込む
BPO・BPaaS企業の課題を解決する!kubellのM&A戦略 ~DX化×Chatworkの顧客基盤活用~
  • Tips

BPO・BPaaS企業の課題を解決する!kubellのM&A戦略 ~DX化×Chatworkの顧客基盤活用~

2025/04/08(火)17:00〜18:00

オンライン

申し込む

CONTACTお問い合わせ

秘密厳守いたします。お気軽にご相談ください。最新の業界動向・M&A相場などわかり易くご説明させていただきます。